こんにちは!
税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。
さて、今回のテーマも前回に引き続き、
「確定申告特集」ということで
まとめていきたいと思います。
今日で1月も最終日。
確定申告が必要な方は
そろそろ意識が高まってくる時期では
ないでしょうか?
今回は、今年から始まったe-Taxの新方式、
「ID・パスワード方式」に必要となる
IDとパスワード取得の体験談です!
この方式でのe-Tax利用をお考えの方は、
是非参考にして頂ければ幸いです!
■e-Tax用のID・パスワードを取得してみた!-2019年確定申告特集②
大変重要なことなので、再度の確認ですが、
平成30年分の確定申告期間は、
2019年2月18日(月)~3月15日(金)
となっております。
さて、前回のお話では
「確定申告を始める前の準備」
ということで、
- 確定申告に必要な資料の準備
- 税理士に依頼するか、しないかの早期判断
が重要であることをお話しました。
さらに、今年の確定申告の
大きな変更点として、
- スマートフォンでの申告書作成
- ID・パスワード方式でのe-Tax(電子申告)
について触れ、
事業所得等の複雑な入力が無い場合は、
スマートフォンだけで確定申告が可能、
という内容についても触れました。
今回はその大きな変更点の一つ、
「ID・パスワード方式でのe-Tax」に必要な、
ID・パスワードを取得するにあたっての
体験記を報告したいと思います!
●ID・パスワード方式とは?
「ID・パスワード方式でのe-Tax」
ですが、まずは簡単に説明します。
今まで、e-Tax(電子申告)を行うには、
- マイナンバーカード
- ICカードリーダー
この二つが必要でした。
マイナンバーに関しては、
全国民に通知カードが配布されていますが、
マイナンバーカードとなると、
それを役所に持っていった上で、
発行の手続をしなくてはなりません。
更に、ICカードリーダーに関しては、
自分で購入しなくてはならない。
こういったことがあり、e-Taxの利用率は、
全体の55%程度にとどまっています。
ただ、もっと普及させたい!ということで、
今年から新たに始まったのが、
「ID・パスワード方式」です。
これは、事前に発行する
IDとパスワードがあれば、
マイナンバーカードや
ICカードリーダー無しで
電子申告が可能になるという仕組みです。
特に、スマートフォンだけで
申告書作成~電子申告を
完結させたい場合には、
このIDとパスワードが必要になります。
●発行してもらう場所
ということで、今回の目的である、
「ID・パスワードの取得」の話を
進めていきますが、
まず、どこで発行してもらうか?
という話です。
結論から申し上げると、
「税務署」です。
これは、ご自身の納税地を
管轄する税務署(※)でなくても可能です。
※事前に届出等をしていない限り、 納税地は住民票の住所所在地です。
※ご自身の管轄税務署を確認する場合 国税庁:税務署の所在地などを知りたい方 https://www.nta.go.jp/about/organization/access/map.htm
例えば、自宅と勤務先が離れていて、
会社の休憩時間に最寄の税務署で発行とか、
出張先の空き時間に近くの税務署で発行、
というのも可能です。
税務署の開庁時間は、
月曜~金曜(祝日除く)の8:30~17:00
ですが、17時ギリギリだと
応対してもらえない可能性がありますので、
基本的には、16時か16時半までには
訪問した方が良いです。
●必要な持ち物
ID・パスワードを発行に際して、
必要な持ち物は、
「本人確認書類」だけです。
殆どの方は運転免許証をお持ちだと
思いますので、それがあればOKです。
公的な本人確認書類なら
問題無いと思いますが、
運転免許証を保有されていない方で
ご不安な方は事前に税務署にご確認ください。
勿論、マイナンバーカードでも
OKだと思いますが、
マイナンバーカードを見せたら、
「マイナンバーカード方式で申告してよ」
と言われるかもしれませんね(笑)。
●税務署に到着したら
さて、ここからが体験記になりますが、
税務署に到着したら、
まずは「総合窓口」に行きましょう。
私が訪問した税務署ではご丁寧に、
「ID・パスワード発行の方」
という案内表示が出ていました。
「総合窓口」に到着したら、
概ね相談待ちの列が出来ているので、
それに並んでご自身の順番を待ちましょう。
そして、自分の順番が来ました!
ここで、窓口の人に
「e-Tax用のIDとパスワード
を発行希望です」
と伝えると、記入用紙を渡されます。
用紙の記入は非常に簡単に終わります。
- 名前
- ふりがな
- 住所
- 連絡先電話番号(携帯可)
これを記入するだけです。
初めての申告の方は特に問題ありませんが、
過去に確定申告を実施したことがあるか、
という質問をされますので、
以前に申告をされた方は、
既にIDが発行されている
可能性もあるので、
そのやりとりを受付の人と行いましょう。
また、管轄税務署以外の税務署に
訪問した方に関しては、
ご自身の管轄税務署を
聞かれる場合もありますので、
事前に把握しておいた方がスムーズです。
●ID・パスワード発行
用紙を記入して少し窓口で待つと、
担当者が来て総合窓口付近にある
パソコンに案内されます。
そのパソコンで先ほどの用紙に
記入した情報
(名前、住所等)を入力します。
入力に詰まったら、担当者に聞きながら
進めていきましょう。
そして、申告に必要なパスワードは、
何と「自分で設定」します。
ここまで入力が完了すると、
本人確認書類の提示を求められますので、
パソコンへの入力内容と、
本人確認書類の記載事項の確認を
担当者が行います。
これで問題無ければ、
そのパソコンから印刷し、
印刷された用紙を受け取りましょう。
これで、
ID・パスワードの発行は完了
となります。
<実際に受け取った書類>
●所要時間
かかった時間は
15分程度でした。
非常に簡単で、且つ短時間でした。
私の場合、
税務署に到着したのが
大体10:30頃で、
総合窓口に並び、用紙を記入し、
パソコン入力を終えて、
書面を受け取って
税務署を出たら10:45でした。
●e-Tax(電子申告のメリット)
これで、マイナンバーカードが無くても、
ICカードリーダーが無くても、
電子申告が可能になります!
国としても電子申告を推奨しているので、
他の申告方法よりも、優遇されているのですが、
e-Taxってどんなメリットがあるのでしょうか?
挙げれば諸々あると思いますが、
わかりやすいメリットを説明していきます。
【申告期限、時間等】
インターネットでの申告なので、
土日や税務署の閉庁時間でも
24時間申告可能です。
申告期限ギリギリになった場合も、
税務署訪問なら17時まで、
郵送でも郵便局の空いている時間まで、
となりますが、
3月15日が終わるまで期限内です。
※あまりギリギリは良くありませんが
【添付書類の省略】
税務署へ提出、郵送での提出の場合、
添付書類が必要となりますが、
e-Taxの場合は、これが省略可能です。
源泉徴収票、寄付金控除証明書、
生命保険料控除証明書等、
確定申告時に必要となる証明書の
殆どの添付書類を省略できます。
ただし、添付しないからといって、
廃棄はNGです。
申告書に関連する書類については、
保管の義務がありますので、
最低でも5年間は保管しましょう。
【還付実施までの期間短縮】
確定申告の内容が還付である場合、
書面での申告時は申告実施から還付までに
1ヶ月~1ヶ月半程度を要しますが、
eTaxの場合は、2~3週間程度で実施されます。
【青色申告特別控除額の増加(今後)】
これは現在の話ではなく、
2020年度分申告(2021年2月~3月実施分)
の話です。
事業所得等の青色申告を実施する場合、
青色申告特別控除額が、
現行の65万円から55万円に引き下げになります。
ただ、基礎控除額が
現行の38万円から48万円に引き上げられますので、
ココだけ見ると、変わらないのですが、
e-Taxを利用すると、何と青色申告特別控除額が
65万円に増加するのです!
※参照リンク 国税庁:青色申告特別控除額が変わります!! https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/h32_kojogaku_change.pdf
なので、事業所得がある方に関しては、
青色申告適用でe-Taxを利用すると、
現在よりも10万円控除額が増加します。
これ、事業者の方はやらない理由がないので、
青色申告適用者や、e-Taxの利用者が
劇的に増加するでしょうね。
当然、これは2020年度分申告なので、
2020年の3月15日までには、
税務署へ青色申告の申請が必要になります。
※2020年中に開業される方は、
事業開始から2か月以内の申請。
2021年の年明けになってから、
青色申請やります!!
といっても間に合いませんので、ご注意を。
※この内容は2019年1月現在の情報です。
●ID・パスワード発行時の注意事項
最後に注意事項をお伝えします。
【ID・パスワードの発行は早めに!】
税務署に到着してから、
発行までの所用時間は「15分程度」
と記載しましたが、こちらの体験記、
実施したのは2019年1月後半です。
ですが、確定申告期に入ってからとなると、
税務署内は大変混雑しますので、
恐らく「15分程度」での発行は
かなり難しくなると思います。
今年の確定申告は、
ID・パスワード方式での
e-Taxでやってみよう!!
とお考えの方は、出来るだけ早く、
理想は確定申告期間に入る前に
税務署に訪問するのが良いと思います。
【ID・パスワード方式は暫定的措置】
今年から導入された
ID・パスワード方式でのe-Taxですが、
現時点では暫定的な措置です。
※参照リンク 国税庁:e-Tax利用の簡便化に向けて準備を進めています http://www.e-tax.nta.go.jp/topics/topics_290510_kanbenka.htm
現段階としては、マイナンバーカードや
ICカードリーダーが普及していないので、
これ以上e-Tax利用者が伸びにくい!
なので、それが普及するまでの間、
別方式でもe-Tax(電子申告)を出来るようにしよう。
これが、今回の導入された理由です。
その為、今回含めて3年分
(2018・19・20年分申告まで)は
利用可能だと思いますが、
それ以降に関しては、
マイナンバーカードと
ICカードリーダーの普及状況次第
になります。
今回のID・パスワード方式のe-Taxが
今後ずっと利用可能になる、
とは限りませんのでご注意ください。
さて、今回の報告は以上です。
次回も同じテーマ、
「2019年確定申告特集」で
報告したいと思います。
最後に、前回も触れた通り、
確定申告を税理士に依頼する場合、
現段階であれば、早い判断が必要です。
今回の体験談で述べた
ID・パスワードの取得は
誰でも簡単に実行できると思いますが、
- 確定申告となると自信が無い・・・
- 簿記の知識が無い為、青色申告は難しい
- 繁忙期なので申告に間に合うか不安だ
等々の理由で税理士をお考えの方は、
是非こちらにご相談ください。
税理士紹介ネットワーク~タックスコンシェルジュ~
https://www.tax-concierge.net/
また、次回宜しくお願い致します。
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