こんにちは!
税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。

さて、今回のテーマは、
「仮想通貨関連の確定申告」
に関してのお話です。

昨年後半から今年の年初と比較すると、
非常に落ち着いた感のある
仮想通貨(暗号通貨)の相場ですが、
年始早々の大きな事件を
忘れてはいませんか?

年末が近づいてきており、
そろそろ、年末調整や
確定申告について準備する人が
多くなるこの時期に、注意喚起します!!

昨年時点で仮想通貨を
保有していた方であれば、
恐らく多くの人が影響する内容ですよ!

NEM(XEM)の補償は課税対象! 確定申告忘れずに!

■NEM(XEM)の補償は課税対象! 確定申告忘れずに!

最近では仮想通貨交換業への
金融庁のチェックや規制が多くなり、
多くの取引所(仮想通貨交換業者)が、
既存の約款・組織体制・運用ルール等の
見直し、刷新をしています。

取引所のアカウントを保有している方は、
各取引所から本人確認や2段階認証、
新規約款への承諾等を促すメールが
到着していることだと思います。

元々、ビットコインをはじめとする
仮想通貨のレート上昇や、
仮想通貨保有者増加に対して、
ルール作りが遅れていたのは事実ですが、
このような規制が
早急に適用される発端となったのは、
言うまでもありませんが、
大手取引所:コインチェックで発生した、
NEM(ネム:XEM)の流出事件です。

詳細はご存知の方も多いので
簡単に概略だけ説明しますが、
ハッキング被害によって、
コインチェック社の取引所に存在していた
NEM(ネム:XEM)という通貨が
全て外部に流出してしまった、という事件です。

※参照:Coincheckサービスにおける一部機能の停止について
https://corporate.coincheck.com/2018/01/26/29.html

●コインチェック社は全額日本円で補償を実施

このニュースが出た当日は、
コインチェック社に
多くの報道陣が詰めかけ、
大変な騒ぎとなりました。

その後、顧客への補填方針として、
取引所内でNEMを保有していた全顧客に対して、
「コインチェック社指定のレートで、
全額日本円で補償を行う」
という内容がすぐに発表されました。

※参照:不正に送金された仮想通貨NEMの保有者に対する補償方針について
https://corporate.coincheck.com/2018/01/28/30.html

この方針の発表当初は、

「数百億円を超える返金なんか出来っこない!」

「会社を潰して経営陣は逃げる気だ!」

「アカウント内の日本円も返さないのか!」

と言った心無い声もありましたが、
時間経過と共に、
顧客の日本円の出金処理にも応対し、
事件発生から約1ヶ月半後には、
当初発表した方針の通り、
流出したNEM保有顧客に対し、
日本円での補償を実施しました。

※参照:不正に送金された仮想通貨NEMの保有者に対する補償について
https://corporate.coincheck.com/2018/03/12/47.html

ハッキング被害を受けたことは大問題ですし、
これにより多額の損害を受けた人もいますが、
460億円以上の日本円を用意して
返金応対したことは凄いことだと思います。

しかも、コインチェック社指定のレートは、
補償実施当日(2018年3月12日)の
NEMのレートより倍以上の価格でしたが、
発表通り実施しました。
※3月12日時点のNEMのレートは
1XEM=37円くらいでした。

海外取引所では流出後に、
補償も何もしなかった、
という事例の所もありますので、
補償実施されたことで、
とりあえず一安心・・・
という人も多かったと思います。

ただ、この補償を受けたことで、
コインチェックの取引所内で
NEMを保有していた約26万人、
特に大量に保有していたユーザーには、
避けて通れないものが発生します。
それが、確定申告と納税です。

●NEMの補償は「利確or損切」

補償が実行された直後、
保有していたNEMが銀行口座振込ではなく、
コインチェック内アカウントとはいえ、
日本円に変わってしまいましたので、
税金の事を気にする人が出始めました。

中には、流出被害を受けたので、

「この補償は損害賠償金(※)だ!」

という意見の人も出ました。
※賠償金や慰謝料は原則非課税です。

ただし、そんな意見をぶった切るように、
国税庁が素早く見解を出しました。
詳細は下記を参考にして頂ければと思いますが、
簡単にまとめますと、
「コインチェック社からの補償は、
日本円で売却したのと同じ扱い」
という内容です。

※参照:国税庁 タックスアンサー
仮想通貨交換業者から仮想通貨に代えて金銭の補償を受けた場合
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1525.htm

要は、含み益があった人は「利確=利益確定」
含み損があった人には「損切=損失確定」
という扱いになり、
「利確」金額が一定を超えれば、
課税対象なので確定申告・納税が必要
ということです。

●かなり大量の「利確」が発生しているはず!?

ここで、一旦NEMのレートを
確認してみましょう。

NEM(ネム:XEM)のレート

細かいのでわかりづらいかもしれませんが、
NEMのレートは、
2017年以前は1XEM=1円以下。
2017年でも4月くらいまでは、
1XEM=1円~2円程度で推移。
4月~5月にグッと上がり、
他の仮想通貨同様、
2017年末~2018年初めが
最も高いレートとなっています。
※最高値は1XEM=210円くらいです。

コインチェック社が設定した
補償対象のレートは、
1XEM=88.549円 ですが、
このレートを超えていたのは、
2017年12月中旬から
流出事件の発生する
2018年1月26日までの
1ヶ月半くらいとなっています。

何が言いたいかというと、

  • 取引レートが高かった1ヶ月半の間にNEMを初めて取得した
  • 既に保有していたNEMより大きく上回る量のNEMを、
    取引レートが高かった1ヶ月半の間に更に取得した

この二つのパターンの方以外は、
コインチェック社の設定レートよりも、
低いレートでNEMを取得しているので、
NEMの補償金が含み益の確定、
つまり、「利確」で課税対象になるわけです。

コインチェックの補償対象顧客は
約26万人ということですから、
恐らく、「利確」扱いの人が
相当数だと思います。

もちろん、NEMの保有が少ない場合は、
利確扱いと言っても課税水準まで届かない、
という方も多数だと思いますが、
多数のNEMを保有していた方ほど、
レートが低い状態で取得している方が
大半だと思いますので、
概ね課税対象者だと思います。

●確定申告を忘れずに!!

2017年の仮想通貨高騰時に
「ホールド(保有)していただけ」
という人は、資産が増えても
確定申告・納税を行わずに済んだ、
という方もいらっしゃると思います。

ですが、今回はそういった方も対象です。

流出した⇒補償された⇒良かった~
で終わるのではなく、
ご自身が「利確」か「損切」、
どちらの対象なのか、
そして、「利確」なのであれば、
課税水準まで達しているのかどうか、
きちんと確認しておくことが重要です!!

雑所得の節税は難しいですが、
正直、少額の利益であれば、
ふるさと納税等の寄付金で
殆ど吹っ飛ぶ場合もあります。
ただ、そうする場合でも、
ふるさと納税は年内に実施が必要なので、
上記の確認は2018年中にお済ませください。

今回は大きな騒動だったので、
課税対象となるような人、
特に「利確」が大きい人には、

「確定申告忘れてた~」

では、済まされないと思った方が賢明です。
絶対に税務署が見逃してくれないです。

NEMの補償関連の確定申告忘れずに

●ちなみに

当方は税理士紹介サービスですので、
今回流出事件によって、

「NEMが強制利確された!!」

というお嘆きの声も
仕事柄、耳にしています。

ただ、それと同様に、

「助かった~」

といった方のお話も伺っています。

助かったという方の話は単純で、
コインチェック内のアカウント、
つまり、取引所内ウォレットから、
外部のハードウェアウォレット等に
NEMの移動をさせていた方です。

正直、インターネットを介して
売買するのが仮想通貨ですから、
取引所内ウォレットが100%安全、
と言い切ることは出来ません。

しかも、今回のコインチェック社は
きちんと補償を実行してくれましたが、
同様の事が発生した場合、
もしくは他社で発生した場合、
今後も同じ応対とは限りません。

少しでも安全に資産を守るなら、
そろそろ外部のウォレットも
利用することを是非ご検討ください。

こちらのハードウェアウォレットは、
国内流通の仮想通貨であれば、
ほぼ対応して保管できるので、
初めての外部ウォレットとしておススメです。
ハードウェアウォレットTREZOR(トレザー)

ということで、今回の報告は以上です。

仮想通貨の確定申告は、
少額の利益であれば、
ご自身での応対が宜しいと思いますが、

  • 自分で利益額計算が難しい
  • NEMの利益が多額だ

等の理由がある方は、
税理士への依頼をご検討ください。

現段階では、仮想通貨関連の
確定申告応対を行う税理士は、
まだ限られておりますので、
税理士への依頼をご希望の方は、
是非こちらにご相談ください。

税理士紹介ネットワーク~タックスコンシェルジュ~
https://www.tax-concierge.net/

また、次回宜しくお願い致します。