こんにちは!諜報部長!
税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。

都内では引き続き、選挙戦が始まりました~

さて、前回前々回と、
「実際のお問合せから分析する、今の税理士を変更する理由」
というテーマでお話をしておりますが、
今回も引き続き、同様のテーマでお話させて頂きます。

事業主様が税理士さんとの契約を考えるとき、
「新しく税理士さんと契約したい」
「今の税理士さんを変更したい」
という二つに大別されます。

今回は、その中で、
「今の税理士さんを変更したい」というご希望について、
実際のお問合せを踏まえてお話したいと思います。

税理士を変更する理由

■3例目:法人、小売・卸売業

今回、例にさせて頂くお問合せは、
法人で活動されている、小売・卸売業の方です。
お問合せを頂いたのは、決算も終了し、新年度が始まったばかりのタイミングで、
場所は東海地方:S市で事業を行っています。
具体的には食品関係の小売・卸売を行っています。
創業からは10年ほど経過し、売上も1億円に到達する所まで来ており、
スタッフ5名と更に拡大すべく頑張っていこう!とお考えになっている代表者様です。

 ●お問合せを頂いた背景(法人:小売・卸売の場合)

業態的に年商が上がりやすい事業なのですが、
その分、利益幅はサービス業等と
比べると低い事業です。
また、ネット販売等の広がりにより、
小口配送の必要も出てきており、業務量が非常に増加しています。

こういった事業では、
売上拡大に比例して事務作業が膨大になるので、
少人数の企業でも、経理や総務等の
バックヤードの業務を行う従業員の方が
いることが多いです。

こちらの企業でも、ほぼ創業と同時に引っ張ってきた
経理の担当者の方がいらっしゃいます。
大量の伝票整理から入出金の把握、
さらに、税理士事務所さんの指導を
受けながらではありますが、
会計ソフトの入力や給与計算まで行っています。

代表者さんとしても、この方がいらっしゃるので、
営業や販売に集中できるのですが、
ここ2~3年、その経理担当の方から
税理士さんに対する不満というか、
不安点を相談されていました

現在の税理士さんは創業から関与していて、
規模が今より凄く小さい時から非常に親身に
応対頂いていたのですが、
関与した時点でその税理士さんは65歳でした。
年齢より若く見え、活動的な人でもあったので、
契約をすることになったようですが、
70歳を超えてから、顔を合わせる機会が減り、
最近では大きい病気をされて入院された
こともあるようでした。

代表者様としては、経理の担当者に
お任せしていたので、税理士さんとは
そもそも年に1・2回程度しか会わず、
「ちょっと年を取ってきたな」
程度しか思っていなかったようですが、
そういった状況を初めて知り、
代表者様も不安を覚えるようになっていました。

最初からお世話になっている分、
あまり不義理なことはしたくない
という気持ちも多分にありますが、
これから会社も更に成長させたいと思っている中に、
不安要素があると困る・・・

こういった状況で時間が経ち、
直近の決算打ち合わせの際に
意を決し、腹を割って話をしてみると、
税理士さんとしてはそろそろ廃業を考えている様子。
むしろ、税理士さん側から「今回の決算までで」
というお話を切り出される状況。。。

というのがお問合せをされるまでの背景です。

 ●なぜ、税理士さんの変更を検討しているのか?

このケース、結論は申し上げるまでもありませんが、
現税理士の廃業・高齢化」が大きな理由です。

最近は、税理士も「法人化」が認められているので、
「税理士法人」という組織で、
安定的に関与企業のサポートを行う、
という税理士事務所も増加していますが、
そうはいっても代表者と担当税理士との相性で
関与が決まる分、個人事務所の方が大多数です。
個人事務所に依頼すれば、結局はその税理士さんが
前面に出てきてくれるので、担当者がコロコロ変わる
といった心配もありません。

ただし、上記のように
税理士さんが高齢になってしまったとき、
また、それを理由に廃業を考えているようなときは、
企業側が大変困ってしまうのも事実です。

代表者様と税理士さんの年齢が近ければ、
双方引退を考えるような時期も
同じかもしれませんが、
代表者様の方が若い場合、実際今回の事例では、
20歳以上も代表者様の方が若かったのですが、
そういった場合は、
税理士さんの高齢化による事務所変更
という問題は非常に起きやすいです。

今回のケースでは、税理士さんの高齢化による
健康面での不安、
またご本人が廃業を考慮という状態でしたが、
前回の事例のように、企業側と税理士さん側の
ジェネレーションギャップによる
パソコン・最新のOA機器といった電子機器や
メール・クラウドサービス等の
インターネット利用の格差等も発生しやすいです。

税理士さん側も事業承継が上手に進んでいれば、
こういった事態は起こらなかったかもしれませんが、
ご病気等による突然の理由で、
事業承継の手順を踏む時間すらなく、
事業継続が難しくなる場合もあります。

税理士さん側からも「継続関与が難しい・・・」
と切り出しているので、
契約解消は円満に進む内容ではありますが、
少々残念な理由での変更希望、
というのが今回の事例です。

こういったお客様の場合は、
旧事務所さんと同様の付き合い方、
サービスレベルに対して、
同程度の報酬で関与が可能で、
代表者様と年齢が近い税理士さん
を紹介することが多いです。

●最初から、同世代を選べばいいのでは?

確かにその通りです。

ただ、それが難しい事情もあります。
以前にも報告させて頂いたことがありますが、
税理士さんは特殊な業界で、
平均年齢が65歳を超える業界です。

一般的に創業や事業開始を始める事業主様と
同世代と思われる、30~40歳代の税理士さんは、
全体の30%に満たない
のが事実です。

また、その若い税理士さんも勤務をしていたり、
東京の大規模事務所に所属していたり
といったことも多く、都心部から外れると、
若い30~40歳代の税理士さんと会うのは
もっと難易度が上がります。

当然、ご年齢が高い税理士さんも
経験が豊富ですので、そういった人でないと
サポート出来ない場合があるのも事実ですが、
「自分と同年齢の税理士さんと付き合いたい!」
という要望に対しては、
若い税理士さんでないと応えられません。

毎年毎年別の人に依頼するような業務であれば、
特に心配はないと思いますが、税理士さんはそういった類のお仕事ではありません。
出来る限り長期間同じ人と関与を継続した方が、
事業主様にも税理士さんにも相互にメリットがあるものです。

もし、長いこと同じ税理士さんと関与したい、
自分が引退するまでは仕事する(であろう)税理士さんに依頼したい!
ということであれば、出来るだけご自身と同世代、
もしくは少し年下の税理士さんをお探しすることをお勧めします。

ご自身でお探しするのが難しい場合は、下記サイトまでお気軽にご相談ください。
※税理士紹介ネットワーク:http://www.tax-concierge.net/

さて、それでは、今回の報告は以上です。
次回は、「実際のお問合せから分析する、今の税理士を変更する理由」
の4つ目について、報告致します。

また、次回宜しくお願い致します。