こんにちは!諜報部長!
税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。

正月気分もようやく抜けてきたころでしょうか?
サラリーマン時代は、あまりやらなかったですが、
新年会があるうちは、個人的にはまだ年始だな~と感じますね。

さて、今回も前回に引き続き「2016年多かった税務調査の問合せ
というテーマで報告をしていきます。

弊社では通常の税理士紹介希望のお問合せが割合としては多数を占めますが、
それだけでなく、税務調査局面でのお問合せも頂戴しています。
そんな中、そういった全国的な傾向とは異なるかもしれませんが、
弊社に頂いた税務調査局面でのお問合せの中で、昨年多かったものについてお話をしていきます。

2016年多かった税務調査のお問合せ

■2016年多かった税務調査の問合せ~②孫請けがいる下請け業者

それでは前回に引き続き、昨年頂戴した
税務調査局面でのお問合せについてお話をしていきます。
ただ一つ、前提としてご理解頂きたいのが、前回同様の記載ではありますが、
税務調査局面で弊社にお問合せを頂く方は、税理士さんと関与していない人たちが殆どです。

※参照リンク:税務調査・追徴課税の怖さ④-どんな状況の人が対象になるの?
 http://www.y-chohobu.com/archives/1092

指摘を受ける内容、問題となる内容の殆どが、明らかな誤りで
事業主本人も「ちょっと危ないかな~」と考えていることです。
曖昧な状況での自己判断にこういったリスクが存在し、
それを税理士さんとの付き合いで予防できるということをご理解頂ければ幸いです。

●「売上除外」とは?

前回に引き続き、昨年多かった税務調査関連のお問合せ内容ですが、
今回は「孫請けがいる下請け業者」の方です。
そして、弊社にお問合せを頂いた上記の事業者の方が指摘されている事項は、
すべからく「売上除外」に関する内容でした。

「売上除外」はその名の通りで、
実際にあった売上額を、申告内容から外してしまう事です。
具体的には、2,000万円あった売上を1,500万円で申告する。
わかりやすく言うと、こういった内容です。

こう記載すると、大多数の真面目に申告をされている方からは、
悪いことしている人がいるんだな~と思いますよね?そして、明らかにバレそうですよね?
※実際、税務調査に入られているのでバレているんですが・・・

でも、意外と安易にこうった処理をしてしまう事業主の方たちがいらっしゃるんです。

●このような処理をする事業主の状況

今回のケースは、「孫請けがいる下請け業者」という特定の事業主において話をしています。
何故、このような事業者の方は、こういった処理を自己判断で行うに至ってしまうのでしょうか?

ご存じの方も多いと思いますが、建設関連の工事は多数の下請け業者が存在します。
諸々の建設現場がありますが、実際に工事を受注した建設会社が監督を行い、
現場で実際に作業をしている職人さんたちは別の下請け業者ということが多数です。
その下請け業者も、孫請けなどさらに下請けの業者や職人さんたちに
依頼をしている場合も非常に一般的です。

現在、諸々の震災の影響や、来たる東京オリンピック、投資用不動産市場の活性等により、
建設の仕事は多数あり、多くの職人さんたちが求められています。
こうなると、下請け業者さんとしても、「実際は自分たちでやりたいけど、手が回らない」
という場合は、孫請けに丸ごと仕事を渡してしまう場合があります。

つまり、元請けから来た仕事だけでなく、売上(受注額)をそのまま孫請けに渡してしまう
というやり方で仕事を振っているということです。
ピンハネせずに仕事を渡しているわけですから、人がいいんですよね。

ただし、この人のいい事業者さんが、
間違った処理をしてしまっているのが今回のケースです。
お金の経路としては、

元請け業者⇒下請け業者⇒孫請け業者

となっているので、下請け業者側でも売上が計上されるわけですが、
受注額を丸ごと渡しているんだから、「売上から控除しよう」という自己判断で
申告時に孫請けに丸ごと投げた仕事分の受注額を売上から除外してしまっているわけです。

この処理はあっという間にバレる

上記にも記載しましたが、この処理で申告をすると、あっという間にバレます。
元請け側の企業としては、振込の履歴も残っていますし、
元請けになることが出来る企業は、許認可や入札等の事情があり、
会計処理・税務申告等をきちんと行っているのが通例です。

元請けがしっかりしているからこそ、その一つ先の下請け業者がこういった処理だと、
綻びがすぐに発覚してしまうわけです。

また、この内容が指摘を受けやすい事項としては、前回も記載した消費税額に影響があるからです。
仮に年間で1,500万円の売上があった下請け業者がいるとします。
そして、この業者は手が回らなかった関係で、600万円分の工事をさらに別の業者に流したとします。
その時、この下請け業者さんが、600万円分の売上額を申告から差し引いてしまった場合、
年間の売上は900万円となってしまいますから、1,000万円未満ということで、
消費税の免除が受けられるようになってしまいます。
この処理を認めてしまうと、下請けに下請けを重ねる事により、
消費税免除対象がどこまでも広がってしまう訳です。

●ピンハネを推奨するわけではないが・・・

下請け、孫請け、さらにその下請けとなってしまうと、
どんどんピンハネが起こり、現場で作業する人たちの賃金が低くなってしまう
という問題は大きくあります。

ただし、人がいいからといって、全くピンハネしないで
売上金額を孫請けに丸ごと渡してしまうと、
下請け業者としては、こういった問題も存在するわけです。

そして、前回も記載しましたが、こういった処理は税理士さんと付き合いがあれば、
ほぼ間違いなく防ぐことが出来ます。100%気づくような単純な内容です。
安易に自己判断で進めてしまうことのリスクをきちんとご指摘頂けるはずです。

ピンハネという言葉は響きが悪いですし、人の良い方ほど、
自分が仕事していないのにマージンだけすくい取るようなことは好まないかもしれませんが、
きちんと利益を取り、経営を安定させて、それこそ税理士さんに払う報酬も確保できる
ようになった方が、今後の事業や、元請け・孫請け双方の業者さんと
上手い付き合いが出来るのではないでしょうか?

勿論ですが、この方も税務調査に入られてしまった場合は、
前回同様骨の折れるやり取りが待っております・・・。

さて、今回の報告は以上です。
次回も「2016年多かった税務調査の問合せ」ということで、
今回とは別の多かった問合せ内容についてお話をして参ります。

また、次回宜しくお願い致します。