お世話になってます!
さすらいの情報収集家Kです。

さて、今回のテーマは、
「消費増税延期を示唆した萩生田発言」
についてです。
しっかりチェックしておきましょう!

消費増税をめぐる攻防戦開始! 注目の萩生田発言

■消費増税をめぐる攻防戦開始! 注目の萩生田発言

改元に向けてなんとなくソワソワと落ち着かない
今日この頃ですが、10月に予定されている
消費増税に向けた攻防戦が始まっているようです。

既にはじまっている統一地方選挙でも、
「消費増税反対」を掲げる候補者が
乱立していることを見ると
国民の関心が高いことが伺えます。

そんな中、自民党の萩生田光一幹事長代行の発言が
注目を集めています。

一体どのようなものだったのでしょうか。
また、どのような意図が隠されているのでしょうか。

まとめてみます。

●萩生田幹事長代行が消費増税延期を示唆?

まずはニュースからです。

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自民・萩生田氏、消費増税延期を示唆「6月の日銀短観次第」

2019.4.18 19:32 産経ニュース
https://www.sankei.com/politics/news/190418/plt1904180023-n1.html

自民党の萩生田はぎうだ)光一幹事長代行は
18日のインターネット番組で、
10月に予定する消費税率10%への引き上げに関し
日銀の6月の企業短期経済観測調査(短観)で
景況感が悪ければ3度目の延期もあり得る
との考えを示唆し、増税先送りの場合は
「国民に信を問うことになる」と述べた。
萩生田氏は安倍晋三首相の側近で知られ、
永田町では首相が夏の参院選と衆院選の同日選を
視野に入れているのではないかと臆測を呼んだ。

萩生田氏は「真相深入り!虎ノ門ニュース」で
「(増税の)前提は景気回復だ。6月の数字を見て、
危ないぞと見えてきたら、崖に向かって
みんなを連れていくわけにはいかない」と述べた。

また、増税の延期を決めた場合、
「国民の了解を得なければならない」と発言した。
衆参同日選に関しては、6月28、29日に
20カ国・地域(G20)首脳会議が
大阪で開催されることを挙げて
「日程的に難しい」と語った。

自民党幹部は「首相が選択肢を多く持ちたい
ということだろう」と述べた。
以前から、参院選で与党の苦戦が予想されるとの見方から
首相が衆参同日選に打って出るとの臆測があった。

国民民主党の玉木雄一郎代表はツイッターで
「同日選の可能性が高まったと言える。
政権はバラバラな野党の現状を見透かしている」
と反応した。

6月の短観は7月1日に発表予定だ。
市場には「景況感は横ばいか、若干悪化する」
との見方がある。

通常国会の会期末は6月26日。
延長がなければ参院選の投開票日は
公職選挙法の規定で7月21日となる。
会期を延長していないかぎり、衆院選の投開票日は、
準備期間を踏まえると参院選より後になる。

政府は増税を前提に平成31年度予算で
2兆円を超える景気対策費を計上し、
企業も軽減税率などへの対応を進めている。
萩生田氏の発言には「世論の反応を見極める観測気球だ」(閣僚経験者)との指摘や、
自民党内を引き締める狙いとの見方も出ている。

菅義偉官房長官は18日の記者会見で
「リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、
10月に10%に引き上げる」と強調した。

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この萩生田氏の発言は、
インターネット番組「真相深入り!虎ノ門ニュース」
で行われたもので、ジャーナリスト有本香氏の
質問に答える形で次のように行われました。

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※2019/4/18(木) DHCテレビ
「真相深入り!虎ノ門ニュース」より(以下、敬称略)

有本「消費税は果して増税を予定通り…?」

萩生田「まぁ、予定通り…」

有本「お立場上おっしゃりにくいでしょうけれど…」

萩生田「いままでやらざるを得ない・やります
と言い続けた前提は、景気が非常に回復傾向にあって・・・
ということだったんですけど、ここに来て
日銀短観含めてちょっと落ちてきていますよね。
だから、次の6月はよく見なきゃいけないと思うんです。

それで、消費の腰折れ対策を
すごくいろんなことをやっていてね、
共産党の人なんかからそんなに金使って
対策するんなら増税しなきゃいいじゃねーか
って言われると・・・」

有本「それは共産党の言うことが割合まとも・・・」

萩生田「その方が説得力があってね、説得力がありますね
ってテレビでも言ったことあるんですけど、
他方やっぱり、将来を考えるとどっかで
10%は作っていかなければなんない。

で、8から10になった時に瞬間的にみなさんヤダナ
っていう負担感と、それをなんとか次へ繋げるための
政策をいろいろ並べてるんですけどね。
これが上手くいくかどうかって言うのも
我々責任ありますから頑張りますけども・・・
まぁ誰だって税金あげるの反対ですし、
せっかく景気回復ここまで来たのに
万が一腰折れしてまたやり直しになっちゃったら、
何のための増税かってことになっちゃうんで、
ここは与党としてよーくみながら
対応していきたいと思います。」

・・・(中略)・・・

有本「自民党からもっと強く増税やめてくださいよ
って政府に言ったりはしないんですか?
そういう声はあがっていないんですか?」

萩生田「何度となく声はあがってて、例えばですね、
プライマリーバランス(PB)の目標値を後ろにしました。
いろんな批判がありましたけど、
PBってそれが目的じゃないから、
やっぱり財政出動しようって、そういう意味では
政策も変わってきたんで・・・
今までも消費税については・・・もちろん、いますよ、
やめた方がいいんじゃないかって意見もあるし、
私、今、党の幹部なんで本心を言えとか言われても
困っちゃうんですけど、そういう意味では危惧しています。

でも、そこが我が党のバランスの良さだと思うんで、
さっき申しあげたように6月の数字を見て、
本当にこの先危ないぞというところが見えてきたら
崖に向かってみんなを連れて行くわけにはいかないんで、
そこはまた違う展開はあると思います。」

有本「なるほど6月って、それで間に合うんですかね?
ま、止めちゃったら何にもしなければいい
ってだけの話ですからね」

萩生田「ただ止めるとなればね、
国民の皆さんの了解を得なければならないから
信を問うことになりますよね」

有本「そうすると、例えば選挙って、
参議院の選挙は予定されていますけども
解散総選挙みたいなこともあるんでしょうか」

萩生田「まぁ、W選挙って言うのは
日程的にも難しいと思いますけど・・・
G20サミットもありますしね・・・」

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・・・というやり取りが番組内でありました。
ここでのポイントは、次のようなことにあると思います。

  • 景気が悪くなっているという認識がある。
  • 消費増税が景気を悪化させると認識している。
  • 将来を考えると消費税の引き上げは必要だと考えている。
  • 6月の日銀短観(7/1発表予定)を
    よく見る必要があると考えている。
  • 消費増税を止めるなら信を問わなければならない
    と考えている。
  • 信を問うにしても日程的にW選挙は難しいと考えている

これらのポイントは従来の政府や
党の考えからは外れており、
かつ解散にも言及したものであったため、
番組放送直後には速報が流れるなど、
多くのメディアに取り上げられることになりました。

朝日新聞:萩生田氏の発言、広がる波紋 消費増税延期に言及
https://www.asahi.com/articles/ASM4L55HCM4LUTFK00L.html

毎日新聞:首相側近・萩生田氏、増税先送り可能性に言及 
与党にも波紋「何を勝手に言っているんだ」
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190418/k00/00m/010/248000c

読売新聞:消費増税の延期も…萩生田氏「6月景況感次第」
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20190418-OYT1T50158/

日経新聞:自民・萩生田氏、消費増税「6月の日銀短観次第で違う展開も」
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL18H9K_Y9A410C1000000/

産経新聞:自民・萩生田氏、消費増税延期を示唆「6月の日銀短観次第」
https://www.sankei.com/economy/news/190418/ecn1904180032-n1.html

●政府の反応

一番影響がある(はず)の政府からは
次のような反応が出ています。

菅官房長官

菅官房長官は、同日午後の定例会見で
次のように答えています。

菅「まず、萩生田幹事長代行の発言については
承知をしておりませんが、いずれにせよ
消費税に関する政府の考えは
従来申し上げた通りであります。
リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、
法律で定められた通り本年10月に10%に
引き上げる予定であり、予定通り引き上げられるよう
経済運営に万全を期していきたい、そう思っております。」

また、日銀短観が消費増税の判断になるのか
との質問に対し、
「今まで(政府が)言ってきたこと全く違う」と述べ、
政府は従来通り世界的な経済危機や
大震災などの大規模災害などが起きない限り、
予定通り実施すると見解を述べています。

麻生副総理兼財務相

麻生副総理兼財務相は、翌19日の閣議後会見で
記者からの質問に対し次のように答えています。

麻生「萩生田が日銀短観という言葉知ってた?
それ聞いてたか?(記者に聞き返す)
おう、そう。萩生田から始めて日銀短観
という言葉を聞いた気がするけどね。

私の話は、(どういう話だったか)詳細は全然知らないから、
(萩生田氏の発言が)そうだったというんだったら、
そういうことなんだと思いますけども。

これは前々から言っている通り、消費税10%という話は
少子高齢化というような日本にとっての
中長期的には最大の問題だと思いますけども、
この問題に対応していくための全世代型の社会保障体制
というものをやっていくということを考えても、
消費税の10%というものは安定財源を確保していく
という意味においても必要なものだと思っていますので、
度々申し上げている通り、
リーマン・ショックのような出来事でも起こらない限り
という・・・後の話はこれまで申し上げてきた通りです。」

安倍総理大臣

大阪での街頭演説で次のように演説しています。

安倍「10月には3歳から5歳、
幼児教育、保育の無償化を行います。
経済的な負担を軽くして、子供を産み育てたい
という皆さんの夢を可能にしていきたい」

幼児教育・保育の無償化は、
消費増税分を財源とする政策であるため、
実質的に萩生田発言を否定した格好になっている
とメディアで取り上げられています。

要するに、これまで通り10月に増税する方針に
何ら変わりないというわけです。
ただ、萩生田発言と同日に応対した菅氏が
落ち着いているのに対して、
翌日の麻生氏の発言には
多少うろたえている感があるのも印象的ですね。

●野党の反応

一方の野党側は、統一地方選挙などの動きもあって
ほとんど全ての党が「消費増税反対」
の姿勢を示しています。
そういった意味では、今回の萩生田発言は
歓迎すべきところなのでしょうが・・・。

立憲民主党 福山哲郎幹事長

18日の会見で記者団の取材に次のように答えています。

「自民党の幹事長代行が、やっと景気の悪化を認めた。
消費税の増税の延期まで示唆をした。
いよいよブレだしたという印象です。
国民生活の現状を考えれば、
消費税など上げられるわけがありません。
我々は、ずっと増税をするべきではない
と主張してきました。当然だと思います。
信を問うことまで言及をされました。
「信を問う」とは、当然、衆院の解散総選挙と考えます。
アベノミクスの破綻・失政を問うことになる。
我々としては、解散をするなら堂々と受けて立ち、
そして野党で協力をして安倍政権を倒す、
絶好の機会を得ることができると考えています。
いよいよ、アベノミクスの破綻が見えてきて、
与党も慌てだしたということだと考えます。」

国民民主党 玉木雄一郎代表

TBSの取材に対して次のように答えています。

「地合い作りという面もあるのかなと思ってますので、
個人的な発言はそのまま受け取るわけには
いかないなと思ってます。」
また、「消費増税先送りに向けた観測気球の側面もある。
個人的な発言をそのまま受け止めるわけにはいかない。」
との考えを示しています。

日本維新の会 松井一郎代表

自身のツイッターにて。

「萩生田さんが言うのが至極当然、
景気回復に重要なのは個人消費を伸ばす事、
増税で消費が縮小すれば、またデフレになり
結局は税収減につながり本末転倒の事態になりかねない。
一旦は増税凍結すべきです。
消費税2パーセント分ぐらいの税収は
大阪の改革を全国で実施すれは十分賄える。」

共産党 志位和夫書記局長

自身のツイッターにて。

「政権・与党から増税実施に動揺が始まった。
内外の経済情勢にてらし「増税は自殺行為」
とのわが党の警告を無視して
増税実施の予算案を強行した責任は重い。」

●財界の反応

現段階で出ている財界の主な反応は次の通りです。

日本商工会議所 三村会頭

麻生財務大臣らと会談を行っていた
日本商工会議所の三村明夫会頭は、
18日の会見で記者の質問に対し
次のように回答しています。

三村会頭「ちょっと信じられない。中福祉小負担から
中福祉中負担に変えるのが消費税の意味合いだ。
短期の若干の経済の変動でこれをうんぬんするというのは、
僕はちょっと間違いだと思うんですよ。
政府とも十分話し合った上で出しているのか、
非常に僕は理解できない発言であります」

また、直前に麻生大臣らと行っていた会談では
消費増税に対する企業側の準備などに係る
対策支援などを要望していたこともあり、
「(企業側の準備に)問題が出てくる」
と苦言を呈しています。

週明け頃から徐々に経団連等も
コメントを求められることになるでしょうが、
おそらく答えは同じようなもので
「予定通り増税しろ」というものになるでしょう。

●今後どうなるのか?

萩生田氏の発言により、
与野党・メディア・財界から
批判的な反応が多数出てきています。

つまり、それだけ「消費増税しろ」
と考えている人が多いと言えそうです。
そのため、「まさか増税延期するわけじゃないだろうな?」
と問いただす動きが起き始めることになるでしょう。

既に立憲民主党などは予算委員会の開催を求め、
政府の景気認識や消費増税の実施について
問う動きを見せ始めています。
しばらくは、こうした動きが続くことになるでしょう。

一方で、このところ景気が悪化してきていたのは事実で、
永田町界隈では5月20日に予定されている1~3月分の
「四半期別GDP速報」の結果次第で、
増税延期判断がされるとの噂が
まことしやかに囁かれていました。

萩生田氏の認識では6月の日銀短観(7月1日発表)ですから、
それよりも1ヶ月以上早い判断になる可能性も
なくはないというわけです。

そもそも今回の萩生田氏の発言は
個人的な見解と釈明されていますが、
実際は政府側の意図を持って行われた
観測気球であったことは間違いないでしょう。
それは今回のタイミングや
発言者を考えればよくわかります。

大型連休前、さらには改元前というタイミングであれば
いくら炎上しても、今後の改元報道などで
かき消されることになりますから、
ダメージを最小化できるわけです。

また、一部のメディアでは
「萩生田氏が問題発言を過去にも連発」
しているとの浅はかな報道が出ていますが、
なぜそのような人物が党の要職に就き、
繰り返し物議を醸しだす問題発言を
しているのかを考えれば、
その答えは自明ではないでしょうか。
そう言った意味では、意外にも国民民主の玉木代表が
的確に見抜いていると言えるのかもしれません。

とは言え、これで政権が増税延期に動いているかと言えば、
そうではありません。
あくまでも観測気球の反応を
今後の判断材料に加えていくだけに過ぎないわけです。

そう言った意味では、本当の戦いは
これから6月頃までが正念場ということになりそうです。

以上、いかがでしたでしょうか。
政府側の仕組まれた萩生田発言に
与野党・メディア・財界などを含め
大きな反応が出てきています。

政府の観測気球の最大目的は、
それぞれの団体等の立場を表明させることにあります。

そう言った意味では、今回の観測気球も
政府側の狙い通りの成果が得られた
ということになりそうです。

特に今回面白かったのは、萩生田発言の一次ソースが
ネットメディアであったことです。
既存メディアが報じる際に「ネット番組」等
と出典である番組名を隠し、
ネット上に動画が公開されているにもかかわらず
映像や画像を一切使わない形で各社が報じました。

そうしたこともあってか、各社が後追い取材に躍起になり、
関係各所へ素早い取材が行われることとなったため、
多くの団体等の立場が明らかになりました。

従来と変わらない回答を繰り返す政府。
絶好の機会なのに解散を求めず
予算委員会要求で時間稼ぎをする野党。
何が何でも増税したい経済団体やマスメディア。

それぞれが自分たちの利害だけを考え、
国民など見ていないことが
よくわかるのではないでしょうか。

そう言った意味では、今回の件で一番対応を迫られたのは
我々国民の方なのかもしれません。

それでは、また次回宜しくお願い致します。