諜報部長!お世話になってます!
さすらいの情報収集家Kです!

さっそくですが、今回も本題へ・・・
今回の報告も前回までに引き続き、
「2017年ゼロからわかる確定申告」ということで、
確定申告関連の内容となります。

<前5回:下記リンク参照>
※2017年ゼロからわかる確定申告-①確定申告のキホン2017年ゼロからわかる確定申告-②どの用紙を使ったらいいの?
2017年ゼロからわかる確定申告-③所得を計算しよう!
2017年ゼロからわかる確定申告-④所得控除を活用しよう!
2017年ゼロからわかる確定申告-⑤税額を計算しよう!




2017年ゼロからわかる確定申告-⑥税額を控除しよう!

前回までで税額の計算が終わりましたが、
その税額を更に控除できる制度「税額控除」があります。
住宅を購入・改築した人は適用できる項目も多くなると思いますので、
税額控除をしっかりチェックして活用していきましょう。

●税額控除の記入欄を確認しよう

まずは記入欄の確認をしてみましょう。
確定申告書A様式、B様式ともに右側の欄が「税額控除」を記入するところです。

税額控除とは、税額を直接控除することができる制度です。
少し理解しにくいかもしれませんので、所得控除と比べてみましょう。

所得控除は、所得金額を減らすことができる制度です。
もちろん税金を減らすことにつながりますが、
税金を直接減らすのではなく所得金額を減らすことで
間接的に税金を減らす制度であるというわけです。
また、高所得の人の方が所得控除の恩恵が大きいという特徴があります。

一方、税額控除は税額を直接減らす制度ですので、
所得の多少にかかわらず特定金額の控除を受けられるということです。
税額控除も自己申告制ですから、各項目をしっかり確認して
漏れなく控除を受けるようにしましょう。

●どんな税額控除があるか確認しよう

まずは、税額控除の一覧を見てどれが該当するかチェックしましょう。

【税額控除一覧】
所得控除 所得控除が受けられる場合 控除額
配当控除 総合課税の配当所得がある場合 原則:配当所得×10%

※課税総所得1000万円超は別途

事業投資税額控除など ・試験研究を行った場合

・エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合

・中小企業者が機械等を取得した場合

・一定期間離職者がなく雇用者の数が増加した場合

・生産設備を国内で調達した場合

・経営改善設備等の取得をした場合

・雇用者の給与支給額が一定額以上増加した場合

・特定生産性向上設備等を取得した場合

・地方活力向上地域で特定建物を取得した場合

一定の方式で計算
住宅借入金等特別控除

(住宅ローン控除)

住宅の新築・購入・増築・改築などをした際の住宅ローンの残高がある場合 年末借入金残高×1%

(最高40万円)

※長期優良住宅は最高50万円

特定増改築等借入金等特別控除 バリアフリー改修・省エネ改修などをした際にローンの残高がある場合 年末借入金残高×2%

(最高12.5万円)

政党等寄附金特別控除

(認定NPO法人・公益社団法人)

・政党又は政治資金団体に寄附金を支払った場合

・認定NPO法人に寄附金を支払った場合

・公益社団法人に寄附金を支払った場合

一定の方式で計算
住宅耐震改修特別控除 居住用の家屋を耐震改修した場合 標準費用額×10%

(最高25万円)

住宅特定改修特別税額控除 バリアフリー改修・省エネ改修などをした場合 標準費用額×10%

※バリアフリー:最高20万円

※省エネ:最高25万円

※太陽光発電:最高35万円

認定住宅新築等特別税額控除 認定長期優良住宅を取得した場合 標準費用額×10%

(最高65万円)

災害減免額 災害で住宅や家財などに相当の損害を受けた場合 一定の方式で計算
外国税額控除 外国で所得を得て、その所得に外国の所得税が課税された場合 一定の方式で計算
源泉徴収税額 ・サラリーマン等が給与から差し引かれた源泉徴収税額

・フリーランスや副業で原稿料などの報酬を得た際に差引かれている源泉徴収税額

源泉徴収税額の合計
予定納税額 予定納税を行った場合 予定納税額

 ●税額控除を個別に確認・計算しよう

1.配当控除

一般的に上場株式の配当は受け取った段階で
天引きされ納税されていますので申告する必要はありません。
ですが、一部の人は配当控除を利用することで還付を受けられる場合があります。
(申告分離課税を選択した配当所得に関しては配当控除を利用できません。)

【計算式】

課税総所得金額が1000万円以下の部分: 配当所得 × 10% = 配当控除額
課税総所得金額が1000万円超の部分 : 配当所得 × 5% = 配当控除額

2.事業投資税額控除

企業などが事業に関する投資や雇用・賃上げなどを行った場合に
様々な税額控除の適用を受けられる可能性があります。
具体的には次のようなものがあります。

・中小企業者が機械等を取得した場合の所得税額の特別控除

青色申告者である中小企業者が、新品の特定機械装置などを購入、取得し、
事業に利用した場合や新品の特定生産性向上設備などを取得し
事業に利用した場合に受けられるものです。
ただし、特別償却の適用がある場合には受けられません。

※詳しくは、国税庁HP  https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5433.htm
・雇用者の数が増加した場合の所得税額の特別控除

青色申告者で、申告する年とその前年に離職者が出ていない状況であり、
雇用者の人数が5人以上(中小企業者の場合2人以上)で、
そのうえ雇用者増加の割合が10%以上であるなどの
一定の条件を満たした場合に、40万円に雇用者数を乗じて算出した金額を控除するものです。

※詳しくは、国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1280.htm
・エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の所得税額の特別控除

青色申告者で、新品のエネルギー環境負荷低減推進設備などを取得し、事業に利用した場合で、
特別償却の適用を受けていないときに一定金額を控除できます。

※詳しくは、国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5454.htm
・雇用者給与等支給額が増加した場合の所得税額の特別控除

青色申告者で国内の雇用者への給与支給額が規定の額以上増えた場合に
最大基準雇用者×40万円の控除が受けられます。

※詳しくは、国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1282.htm
・試験研究費の総額に係る所得税額の特別控除

必要経費に認められる試験研究費を一定金額を控除できます。

※詳しくは、国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5442.htm
3.住宅借入金等特別控除
4.特定増改築等借入金等特別控除

いわゆる住宅ローン控除と呼ばれるものです。
居住者が国内において銀行などの金融機関等を利用して住宅ローンを組むなど、
住宅借入金などをもって住宅の取得や増改築などを行い、
その取得年中に当該住宅を住居として利用した場合に受けられます。

【計算式】

新築・増改築:住宅ローン等の年末残高 × 1%  (控除限度額40万円)
特定増改築等:特定増改築等の年末残高 × 2% (控除限度額12万5000円)

※詳しくは、国税庁HPへ
新築・新規取得  http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1213.htm 
増改築等 http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1216.htm 
省エネ改修 http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1217.htm 
バリアフリー改修 http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1218.htm
5.政党等寄附金特別控除

(認定NPO法人・公益社団法人)
政党や政治資金団体、認定NPO法人、公益社団法人など対して一定の寄附金を支払った場合に、
寄附金控除(所得控除)の適用を受ける場合を除き、一定額を控除できます。

【計算式】

政党・資金団体等:(寄附金合計 - 2千円)×30% = 控除額
公益社団法人等: (寄附金合計 - 2千円)×40% = 控除額
(控除限度額:所得税額の25%)

※詳しくは、国税庁HP 
政党等 http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1260.htm 
公益社団法人等 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1266.htm
6.住宅耐震改修特別控除
7.住宅特定改修特別税額控除
8.認定住宅新築等特別税額控除

居住用に使用する家屋を耐震改修・を行った場合に、一定の基準を満たすことで控除を受けられます。

【計算式】
  • 住宅耐震改修 :耐震改修に係る標準的な費用×10%(上限25万円)
  • 特定/省エネ  :一般省エネ改修工事の標準的な費用×10%
    (上限250万円、太陽光発電を含む場合は上限350万円)
  • 特定/バリアフリー:バリアフリー改修工事の標準的な費用×10% (上限200万円)
  • 認定住宅等  :認定住宅適合のために必要な費用×10%(限度額650万円)
※詳しくは、国税庁HP 
住宅耐震改修 http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1222.htm 
省エネ改修 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1219.htm 
バリアフリー改修 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1220.htm
認定住宅新築等 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1221.htm
9.災害減免額

災害によって受けた住宅や家財の損害金額(保険金等で補てんされた金額は除く)が時価の1/2以上で、
かつ災害にあった年の所得金額が1000万円以下の時に所得税が軽減されます。

【計算式】

所得金額500万円以下: 所得金額の全額 ※所得税免除
所得金額750万円以下: 所得税額の1/2
所得金額1000万円以下: 所得税額の1/4

※詳しくは、国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1902.htm
10.外国税額控除

外国で生じた所得について外国の所得税に相当する課税をされた場合、一定額を控除できます。

【計算式】

所得税の控除限度額 = 所得税額 × (国外所得金額 ÷ 所得総額)
①外国の所得税額 < 所得税の控除限度額 の場合
⇒ 外国税額控除額 = 外国所得税額

②外国の所得税額 > 所得税の控除限度額 の場合
次のどちらか少ない方の金額の合計となる。

・外国所得税額 - 所得税の控除限度額
・復興特別所得税額 × (国外所得金額 ÷ 所得総額)

※詳しくは、国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1240.htm
11.源泉徴収税額

サラリーマンやパート・アルバイトなどが給与所得を得ている場合、
給与からあらかじめ差し引かれた源泉徴収税額のことです。

【計算式】

源泉徴収税額表を参照

※詳しくは、国税庁HP
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2016/01.htm
12.予定納税額

予定納税を行った場合、既に納税していますからその分が控除されます。

以上で税額控除の計算は終了です。
税額控除をチェックしていて、住宅や太陽光発電設備などの
投資に対する控除が多いと感じられたのではないでしょうか?

税額控除は、所得控除と違って国家の政策に左右されやすい控除とされています。
ですから、住宅投資や省エネ投資などを推進したいという
政策の意図が税額控除という形で表れやすいのです。
そういう意味では、「税額控除を見ると国政がわかる」と言えるかもしれませんね。
さて、次回はついに最終的な所得税額の計算となります。

それでは、今回の報告は以上です。
また次週宜しくお願い致します!