お世話になってます!
さすらいの情報収集家Kです。

さて、今回のテーマは
「ソフトバンク上場とその後」についてです。
しっかりチェックしておきましょう!

ソフトバンク公開価格割れ! その原因と今後

ソフトバンク公開価格割れ! その原因と今後

平成最後の大規模IPOとして
注目を集めたソフトバンクの新規株式公開。
公開直前にネガティブな情報が連発され、
公開価格割れとなってしまいました。
どのような状況だったのか、
また今後どうなるのか、まとめてみます。

●ソフトバンク上場、公開価格割れ

まずはニュースからです。
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ソフトバンク上場、公開価格下回る 通信障害など影響か
2018年12月19日 水曜 午前11:54 FNN PRIME
https://www.fnn.jp/posts/00408050CX

ソフトバンクグループの
通信子会社・ソフトバンクが、
東京証券取引所1部に株式を上場した。

上場による資金の調達額は過去最高となり、
大型案件として期待されていた
ソフトバンクの上場だが、
初値は、売り出し価格を下回った。

ソフトバンクの株価は、取引開始直後に
売り出し価格の1,500円を下回る、
1,463円で初値をつけ、その後も値を下げ、
一時は150円以上下げる場面もみられた。

12月6日に発生した、大規模な通信障害などが、
売り注文につながったものとみられている。

初値で計算したソフトバンクの時価総額は、
7兆円を超え、2018年最大の上場となった。

ソフトバンクグループは、新規上場では、
過去最高のおよそ2兆6,000億円を調達し、
財務基盤の強化や、
AI(人工知能)などへの投資に充てる考え。

しかし、通信料金の値下げ問題など、
先行きへの懸念が広がっていて、
今回の上場の行方に市場関係者は注目している。

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売り出し総額は約2.6兆円で、
1987年にデビューしたNTTの規模を上回る
過去最大のIPO(新規株式公開)となりました。

ですが、公開当日の19日、
ソフトバンク株は1株1,463円の初値をつけた後、
一時1,344円まで下落。
公開価格の1,500円を大幅に下回る結果となりました。

翌20日には朝から大量の売り注文でスタートし、
一時1,200円台まで落ち込みましたが、
売り物が切れたところを見計らって
上値を狙って買い進む動きが出始め、
21日の終値は1,316円まで
一応持ち直したという状況です。

ソフトバンク株価 上場後推移

このように、公開当初から
波乱の幕開けとなったソフトバンクですが、
どうしてこうなったのでしょうか。

●公開前にネガティブな材料が続出

皆さんご存知のようにIPO直前になって
様々なネカティブなニュースが
続出することになります。

ソフトバンク通信障害

12月6日にソフトバンクの通信網に
大規模な通信障害が発生。

13時39分頃から復旧する18時4分まで、
4時間25分もの間、
通信がつながりにくくなっていました。
その影響は幅広く一般個人のみならず、
業務利用されていた機械や
システムなどにも影響を及ぼし、
社会の広範にわたって影響を及ぼしました。

ファーウェイ・ショック

カナダ当局がファーウェイの孟晩舟副会長を
12月1日に逮捕したことが6日発表され、
それと同時期に契機に、
日本政府も情報漏洩などの懸念から
ファーウェイ製品等の排除の方針を打ち出しました。

これに関連して、ソフトバンクの通信障害が
ファーウェイ製だったとのウワサが飛び交ったり、
原因がエリクソン製の製品であったことがわかると、
「ファーウェイによるハッキングでは?」
と様々な憶測がされ騒然としました。

結果的に通信障害の原因は、
ファーウェイとは全く関係なかったのですが、
この事件で国内でのファーウェイへの
警戒感が高まると共に、
ソフトバンクの通信網に利用されていることが
懸念として注目されるようになりました。

ペイペイ騒動

ソフトバンクとヤフーの合弁会社による
電子決済サービス「ペイペイ」が
12月4日から「100億円還元キャンペーン」
を開始し注目を集めましたが、
システム障害や不具合でつながりにくくなったり、
想像以上の利用でわずか10日間で
早期終了が発表されたりしました。

その後、一部の利用者のクレジットカードが
不正利用されているなどの被害報告が発生しており、
まだまだ後を引きそうな状況です。

このように、ソフトバンクに関連する
様々なネガティブなニュースが
株式公開直前にまとめて続出したことが
株価下落に大きな影響を及ぼしたのは
間違いないでしょう。

●配当を目的とする投資家が多い

公開価格割れとなったソフトバンクですが、
配当を目的として長期保有する個人投資家が
多いと言われています。

利益をとれだけ株主に配当するか
という割合である”配当性向“が
純利益に対して約85%と、
ライバルのNTTドコモ(56.9%)や
KDDI(38%)の水準より高く、
配当目的の長期保有する投資家たちを
惹きつけたようです。

公開前の売り出し段階には、
「年間の配当利回りは5%」だと
セールストークをしていたことも
長期保有を後押ししているようです。

ですが、株価下落に伴って
マイナス要因もクローズアップされ始めています。

携帯電話会社は、政府主導で携帯の通信料金への
値下げ圧力が強まっている状況で、
ソフトバンクなど大手各社の
業績への影響が懸念されています。

また、楽天の新規参入や
格安スマホの普及などにより、
価格やサービス面での競争も
一段と激化することは避けられないでしょう。

加えて、次世代通信規格5Gへの
大規模なインフラ投資が必要で、
今回のファーウェイ・ショックの影響から
既存の通信機器の買い替えが
最も必要になるのはソフトバンクだ
とも言われ始めています。

こうした状況が今後株価に
どのような影響を与えるか
注目していきたいところです。

以上、いかがでしたでしょうか。
平成最後の大規模なIPOでしたが、
出だしでつまずいた格好になってしまいました。

とは言え、親会社であるソフトバンクグループは
巨額の資金調達を実現しましたし、
長期保有を目的とした投資家には
直接的な影響はなかったのかもしれません。

なによりもホクホク顔なのは、
いつでも証券会社だということに
変わりはないのですが。

いずれにしても、今後の日本経済をけん引するのは
5Gであることに変わりありませんから、
大きな問題を起こすことなく
素早く実現して行ってもらいたいところです。