諜報部長!お世話になってます!
さすらいの情報収集家Kです

今回も引き続き、
「ビットコイン」についてです。
しっかりチェックしておきましょう!

ビットコインが乱高下!? その背景には何が?①

前回、仮想通貨「ビットコイン」
についてまとめましたが、
そのビットコインが乱高下したようです。

一体何が起きているのか?
現状を確認しつつ、
その背景を探ってみたいと思います。

 ●ビットコインの乱高下

まずは、一体どれくらい暴騰し、
暴落したのか確認してみましょう。

次のグラフは、
国内取引所最大手bitFlyerの
リアルタイムチャートです。

2016年8月8日に
1BTC(ビットコイン)が
60,822円だったのに対して、
2017年6月4日時点では284,915円、
実に約10か月程度で4.68倍まで
膨れ上がっているのです。
特にこの1ヶ月間の値動きには、
凄まじいものがありました。

5月4日時点で176,014円
だったものが、
25日には339,182円。

約20日間で1.92倍、ほぼ2倍です。

そこから、2日後の27日には
227,647円となり、
0.67倍、3割以上も下落したのです。

現段階(6月4日)時点では、
28万5千円程度まで戻していますが、
これだけの大きな変動の背景には
一体何があるのでしょうか?

●ビットコインの乱高下の背景

まず大前提として、
ビットコインは需要と供給のみに左右され、
政策的金融緩和や引締め等が
されることはありません。

ですから、高騰した理由は、
需要が高まった(欲しい人が増えた)
からであり、暴落した理由は
供給が増えた(手放したい人が増えた)
からであることは間違いがありません。

では、なぜ急速に需要が高まり、
また急速に供給が増えたのでしょうか?

ハッキリ言ってしまうと、
これには明確な正解はありません。
それは、ビットコインに
関心のある人たちの
「心理」に左右されるからです。

この辺は株や為替などの取引と同様で、
どうして買いだと思ったのか、
どうして売りだと思ったのか
と同じ話です。

とは言え、こう言ってしまえば
身も蓋もないので、
心理に影響を与えたであろう材料を
いくつか拾ってみたいと思います。

まずは、ビットコインの需要を高める
ポジティブな材料から。

●リスクマネーが大量に流入してきている

先のチャートでもわかる通り、
ビットコインは非常に短期的な値動きが激しく
ハイリスク・ハイリターンが
期待できるものとなっています。
そのため、短期運用を基本として、
高収益を目指すリスクマネーが
大量に流入してきていると言われています。

また、需要が高まりつつある市場に
多額の投機マネーが流入すると、
急速な価格高騰やバブルを招くことがあり、
今回の現象はまさにそれであったと言えそうです。

●自国通貨を信用できない人々からの流入

一番大きいのは中国人民元の流出でしょう。
次のチャートは人民元のアメリカドルに対する
為替レートですが、2015年から下落傾向に転じ、
2016年の1年間で7%下落し、
この20年で最大の下落幅となりました。

日々下落していく人民元を持つ人々は、
アメリカドルに替えておきたいところですが、
中国政府の規制により
1人あたり5万ドルまでしか両替できないため、
外貨建ての保険や海外不動産などで
何とか他のものにしたいと考えているようです。

そうした人々が、
ビットコインに注目するのは
必然と言えるかもしれません。

※中国政府も、ビットコイン取引にも
 規制を始めているようですが、
 いたちごっこが続きそうです。

また、北朝鮮や中東問題のように
特定地域の住民などが地政学リスクから
万が一の事態になっても取引ができる
仮想通貨に資産を移転している
という見方もされています。

他にはギリシャやキプロスのように金融危機で、
自国の通貨を銀行預金から引き出せなくて途方に暮れる中、
ビットコインで危機を乗り切った人たちがいた話も
記憶に新しいところです。

このように、様々な要因で
自国通貨を信用できない人々からの流入
起きていると考えられています。

大口投資家の存在

元ヘッジファンドマネージャーである
著名な投資家マイケル・ノボグラッツ氏は、
自身の純資産の10%をビットコインを含む
仮想通貨で保有していることを明らかにしています。

その総額は推定100億円規模と見られており、
ビットコイン全体の0.3~0.6%程度
保有していることになります。
(ビットコイン全体の時価総額は現時点で約3.7兆円程度)

※2017年4月時点
参考)「全資産の10%は仮想通貨」
ビリオネア、マイケル・ノボグラッツ氏が表明
http://btcnews.jp/1bl9v33b11219/

少ないと思われる方もいるかもしれませんが、
2017年2月に世界全体取引量の50%を
占めることとなった日本の1日の取引量は、
6万9000BTC(現在価値で190億円程度)ですから、
マイケル・ノボグラッツ1人の資産を動かすだけで
大幅な値動きが起きることになるわけです。

もちろん、彼だけが大口投資家であるわけはなく、
数多くの著名投資家がビットコインに
投資していると言われています。

●ブラックマネーの流入

つい先日もニュースになっていましたが、
ウィンドウズの欠陥を悪用した
「ランサムウェア」で、
感染した人々から身代金を
ビットコインで集める手口
世界中に蔓延しました。

※参考)「ランサムウェア」被害150カ国で
「警鐘」とマイクロソフト
http://www.bbc.com/japanese/39918508

これはビットコインが
個人を特定しにくい送金手段である為、
ブラックマネーが集まりやすい構造
になっているためです。

こうした手口による被害額は、
数百億円規模になると言われ
国際問題となっています。

当然、ビットコインで支払われた身代金は、
その分だけ多くの人から
ビットコインが買い集められた結果ですから、
その価値が高まる要因となったはずです。

もちろん、
犯罪者が集めたビットコインを現金化すれば
ビットコインが供給されることになり
価格が下がることになりますが、
現金化すると足がつきやすくなるため、
そのまま保有していると見られています。

●一般人・一般企業の関心の高まり

様々な形でビットコインなどの
仮想通貨のニュースに触れる機会が
多くなってきたと感じる方も
いらっしゃるのではないでしょうか。

それは、ビットコインへの
関心が高まっているからに他なりません。
実際にビットコインを持っている人は
まだまだ少ないですが、その存在を知り、
触れる機会が増え始めています。

例えば、今ではこのような勧誘もあります。

「楽天市場のお買いものでビットコインがもらえちゃう」
というキャンペーンです。

ビットコインを買おうと思わない人でも、
ついでにもらえちゃうのであれば、
もらっとこうと考えるのが心情です。

この他にもnanacoカードの新規加入で
ビットコインがもらえたりと
様々な形でビットコインを入手する機会が
増えてきているわけです。

こうした形でビットコインを持つ人が増えれば、
それだけ需要が高まることになりますから、
必然的にビットコインの価値が
高まっていくことになるはずです。

と、このように
ビットコインが高騰した背景には
様々な要因が考えられていますが、
どの要因がどの程度影響を与えていたかを
知る術はありません。

しかし、こうした背景が
ビットコインの高騰に
少なからず影響を与えたのは
間違いないのではないでしょうか。

次回は、この続きとして
「その後なぜ暴落したのか」、
その背景をまとめてみたいと思います。

それでは、今回は以上です。
次回も宜しくお願い致します!