お世話になってます!
諜報部長!諜報部員のDです。

3月も終わりが近づいてます。
業界的に、4月は少しだけ
落ち着いて業務が出来る時期です。
と思っていると、税務調査の連絡とか
来たりするんですよね~
まあ、仕事好きなので問題ありませんが。

さて、本題ですが今回引き続き、
「資金繰りと金融機関との付き合い方」
というテーマで報告していきます。

<前3回:下記リンク参照>
※税理士が語る「資金繰りと金融機関との付き合い方①」税理士が語る「資金繰りと金融機関との付き合い方②」税理士が語る「資金繰りと金融機関との付き合い方③」

■資金繰りと金融機関との付き合い方④

今回はこのテーマでの総まとめです。
きっちり理解したよ!
という方も、復習のつもりでご確認ください。

●中小企業は社長が財務担当

第1回のまとめです。

  • 中小企業は社長が財務担当
  • 社長たちは金融機関や財務について知らないことが多い
  • 結果として銀行員の意見にそのまま従うだけになってしまう

ほとんどの中小企業では、代表者(社長)が
財務、つまり資金繰りを担当していますが、
中小企業の社長さんはお金と銀行のことについて、
正直知らない、という方が多いのが実情です。

例えば、多くの社長さんは
赤字の場合は融資を受けることはできない
と思っているようです。
まず、赤字だから借入が出来ないということはありません。
もちろん、黒字の会社よりは借りづらくはなりますが。。。

そして、これは社長だけでなく、
銀行員でさえ、そのようなことを言う人もいます。

先日ある銀行員に
「営業キャッシュフローが
マイナスになってしまっているので、
貸出はちょっと厳しいかと思います」
と言われました。

営業キャッシュフローがマイナスの状態とは、
キャッシュベースの営業収入が
営業支出を下回っている状態ですので、
営業状況が悪く、資金繰りが苦しいから
借入がしたいんだな、という印象を与えてしまうでしょう。
先般の銀行員もおそらく、そのような印象を持ち、
融資は難しいと言ったのだと思います。

財務の知識がない社長であれば、
銀行員にそう言われれば、
「そうなのか。赤字だから借入はできないんだな」
とあきらめてしまうでしょう。
ちなみに、「営業キャッシュフローがマイナス」と
「赤字」は全く違うものですが、
社長さんはこれを混同している場合が多いです。

●営業キャッシュフローがマイナスは業績不振?

第2回のまとめです。

・営業キャッシュフローのマイナスは営業不振を示すとは限らない

・成長段階の企業もマイナスになることがある

営業キャッシュフローがマイナス
という状況は、別に営業不振を
表すわけではありません。

先行投資を積極的に行い、
売上を急激に伸ばしている会社も、
営業キャッシュフローが
マイナスになることがあります。

先行投資によりキャッシュフローが
マイナスになっている場合は、
先行投資をストップさせれば、
いつでもキャッシュフローを
プラスにすることが出来ます。

これは、営業不振により
マイナスになってしまうケースとは全く異なります。

具体的には、営業が好調で売上増加していても、
さらに高い売上高を目指して多額の仕入を行えば
キャッシュフローがマイナスとなります。
これは、利益は出ているがキャッシュフローは
マイナスになっているケースで、
黒字倒産もこういった場合に発生します。

営業不振によるマイナスは、
社長の意思で止めることはできませんが、
先行投資によるマイナスは仕入を減らせば、
容易にプラスに転じることが出来るのです。

このように営業キャッシュフローがマイナス
という一つの事象だけでは、
安易に業績不振と判断できないわけです。

●銀行員に説明するのも社長の仕事!

第3回のまとめです。

・営業キャッシュフローのみで判断する銀行員もいる

・そう判断されない為に説明するのも社長の仕事

・財務も非常に重要な仕事なので社長もお金の知識が必要

銀行員の中には、実際に会社が業績好調で
先行投資を行っているにもかかわらず、
「営業キャッシュフローがマイナスだから経営不振だな」
と決めつけてくる人もいます。
もちろん、そんな銀行員ばかりではありませんが・・・。

ただ、このように
営業キャッシュフローだけをみて、
決めつけてくる銀行員に
遭遇することは多々ありますが、
果たしてこの銀行員だけが悪いのでしょうか。

私は決してそうではないと思います。
お金を借りたいのは社長なのですから、
社長が銀行員に理解してもらうように
説明すべきなのです。

財務の知識が乏しい社長さんは
銀行員の言うことを鵜呑みにしてしまい、
銀行員の言いなりになってしまいます。

中小企業の社長は、営業も行い、
現場の最前線で日々飛び回っている
という人がほとんどではないでしょうか。

そんな中で、財務のことまで勉強して、
金融機関ともやり取りしなければいけないのか?
と言われてしまいそうですが、
財務部長がいないのであれば、
それも社長の仕事なのです。

長年の黒字、会社の資金もあり、
営業キャッシュフローもプラス、
誰が見ても問題無い決算書の状況であれば、
金融機関への説明は必要ありませんが、
そうでないのなら、金融機関に自社の状況を
説明するのも社長がやるしかありません。

しかも、売上を上げるのと同じくらい重要な仕事です。
資金繰りに窮すれば会社は倒産してしまうのですから。

手助けが必要な場合は、
私たち税理士でも財務に詳しいものは、
そんなに多くはありませんが、
財務を得意としている税理士もいますので、
そのような税理士に相談してみるのも
一つの手かもしれません。

ということで、今回のテーマは以上です。
社長さんたちは非常に多忙だと思いますが、
少しでも財務に関して興味を持って頂く
きっかけになればと思っております。

では、次回からはまた別テーマで
お話を進めていきます。

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