諜報部長!お世話になってます!
さすらいの情報収集家Kです!

またも、今週は台風が近づいているという話・・・
どうなるのでしょうね・・・

さて、今回は「夫婦控除」について調べていますので、
報告内容をご覧ください。

配偶者控除が廃止ってホント!?夫婦控除ってナニ?

前回、配偶者控除の報告をやりましたが、
その流れで今回は「夫婦控除」についてまとめてみたいと思います。

「夫婦控除」は、現在進行形で検討されている制度ですので
まだまだ具体的なことは決まっていない状況ですが、
非常に大きな変化を伴うものですからぜひチェックしてください。

夫婦控除って何?

●配偶者控除の廃止が検討されています!

前回、配偶者控除について説明しましたが、
実はその配偶者控除の廃止が検討されています。

配偶者控除の廃止は、小泉政権時代から度々検討されてきましたが、
その都度先送りにされてきた経緯があります。

そのため、さすがに今回は与党も前向きに進めていきたいようで、
かなり踏み込んだ発言がされており、
配偶者控除を廃止し、夫婦控除に移行していく」方針が示されています。

●なんで配偶者控除を廃止するの?

それには配偶者控除の歴史的経緯を見るとわかりやすいかもしれません。

そもそも配偶者控除は、収入の少ない配偶者がいる場合、
一定金額の所得控除が受けられる制度で、昭和38年(1961年)に創設されました。

当時、商店主などの事業者の場合は、妻が事業に専従すると、
給与相当額を夫の所得から控除できるようになっていました。
妻が給与所得者の場合はそれができないので、
調整のために配偶者控除で補おうというものでした。

その当時の配偶者控除額は9万円で(その時の基礎控除額と同額)で、
その後、基礎控除額の変化と共に改正され、
平成7年(1995年)の税制改正で現在の38万円となっています。

創設当時の社会状況は、1964年東京オリンピック開催を控えた
高度成長期の真っ只中で、多くの家庭で夫が働き、妻が家事をするのが当たり前でした。

しかし、次のグラフを見てください。

直近30年の専業主婦世帯の比率ですが、
30年前と現在はその比率は大きく変わっており、
専業主婦世帯と共働き世帯は逆転しています。

専業主婦世帯と共働き世帯の比率

こうした背景から「なぜ配偶者ばかりを優遇するのか?配偶者控除を廃止しろ!」
という声が徐々に大きくなってきました。

一方で、「専業主婦にも平等に控除を受ける権利があり、決して優遇政策ではない」との反論や、
「配偶者控除のために103万円の壁ができ、女性の社会進出が遅れている」
などの様々な意見があり、なかなか結論がでなかったわけです。

そうした中で、現政権が打ち出している基本方針「3本の矢」の構造改革の一環として、
「女性が活躍する社会」「働き方改革」などの方向性に準じて、
配偶者控除の見直しに本格的に着手し始めたことが動き出した大きな理由でしょう。

いずれにしても、配偶者控除の創設から55年経過し、
最後に控除額が改正されてから21年経った今、
どのような形であるにせよ見直すのはある意味当然だと言えます。

●配偶者控除が廃止されたらどうなるの?

配偶者控除が廃止されれば、配偶者控除を受けていた人達の税金は
当然上がることになります。

テレビなどに出演しているコメンテーターの中にも
配偶者控除は増税だからやめるべきと強調されている方もいるようですが、
これは間違っています。

正確には、「増税になる人もいるし減税になる人もいる。全体の税収自体は変わらない。
と言う方向で検討されています。つまり、「増税でも減税でもない」わけです。

現在検討されている配偶者控除の廃止案は、
実はかなり多くの案が検討されているのですが、
そのうちの主だったものをあげてみると概ね次の7つになると思います。

配偶者控除

廃止案

①完全に廃止
②夫が高所得の世帯は廃止
配偶者控除

改正案

③夫婦の所得から一定額を控除(所得控除)
④夫婦の課税額から一定額を控除(税額控除)
⑤配偶者控除の適用範囲を拡大
全面改正 ⑥新制度「夫婦控除」に移行(所得控除)
⑦新制度「夫婦控除」に移行(税額控除)

この中でも最も有力とされるのが、
⑥⑦新制度「夫婦控除」に移行するというものです。

ただし、配偶者控除の改正案も根強い支持があり、
最終的な結論が出るまでどのような形になるかはまだわからない状況です。

●その夫婦控除ってどんな制度?

夫婦控除とはその名の通り、夫婦であれば税金の負担が軽減される制度です。

現状の配偶者控除では、控除対象となる配偶者の所得に103万円の制限がありましたが、
夫婦控除ではそうした所得制限を設けずに、
誰でも控除を受けられるようにしようという考え方です。

これによって、「パートで働いていた妻が所得を気にせずに働きたいだけ働ける」
ようになるというわけです。

ですから、今まで配偶者控除が受けれなかった人も、
専業主婦の人もパートの人も全員控除が受けられる
ようになるわけです!

実に素晴らしいバラ色の制度ですね。。。

・・・

●ウマい話には裏がある?

ここで「ん?そんなウマい話があるか?」と思った人はさすがです。

前述したとおり、「全体的な税収自体は変わらない」のに、
控除を受けられる人が大幅に増えたらやっていけるわけないですよね。

そうです。1人当たりの控除額が減少する方向なわけです。
その控除額はどれくらいか?
現在検討段階ですので、具体的な数字は出て来ていませんが、
大和総研が試算を公表しました。

時事通信の記事からです。

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「夫婦控除」額、5万円前後=家計への影響試算-大和総研

大和総研は28日までに、専業主婦やパートタイムで働く配偶者のいる世帯などの
税負担を軽減する「配偶者控除」を廃止し、共働き世帯も対象とする「夫婦控除」
を導入した場合の家計への影響を公表した。
所得制限の有無などで適用世帯が異なる5通りのケースで試算した結果、
税額控除額は1世帯当たり4.5万~5.4万円となった。

試算は税収全体の増減が生じない「税収中立」を前提とした上で、
年金生活者は現行の配偶者控除を維持し、現役世代のみを夫婦控除に改組すると仮定した。
税額控除は納税額から一定額を差し引いて税負担を軽減する方式。

五つのケースのうち、夫婦控除の適用対象を現役世代の
「すべての夫婦世帯」(1,781万世帯)とする場合では、
1世帯当たりの税額控除額は4.5万円。
「夫婦合計の年収が1,000万円未満の世帯」(1,516万世帯)に限定すると、
控除額は5.3万円になる。(2016/09/28-19:43)

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この試算は「税額控除」が適用されていますので、
現状の「所得控除」である配偶者控除と一概に比較することはできませんが、
単純に試算すると夫の年収330万円以上で配偶者控除を受けている場合は、
実質増税ということになります。

逆に、年収330万円以下の人の場合は減税という形になりそうです。
平成26年の平均給与所得は約415万円ですから、
多くの人が実質増税になりそうな試算だと言えるでしょう。

このように具体的な税額やその控除の方法(所得控除あるいは税額控除)によって、
増税されたり減税されたりする人が変わってきますから、
まだまだこれから議論の中で検討されていくことになるでしょう。

一つ言えるのは、全般的に低所得層が優遇される制度設計を目指しているようですから、
そうした意味では、より公平性が増すのではないでしょうか。

今回は以上です。

配偶者控除を廃止し、夫婦控除への移行する話は、
まだ検討がスタートした段階です。

女性の活躍などを目指して検討されている制度ですが、
前回ご紹介した通り、この10月から「106万円の壁」が立ちはだかり、
ある意味で「女性の活躍を阻害する」制度も施行されています。

今回の夫婦控除への移行検討の中でも、
この106万円の壁を軽減する措置なども考慮されるはずですから、
最終的にどのようなものになるのか、しばらく目が離せない状況ですね。

それでは、また次回宜しくお願い致します。