こんにちは!諜報部長!
税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。

さて、今回も引き続き、
「税務調査に入られやすい個人事業主」
というテーマでお話をしていきます。

<前2回:下記リンク参照>
※税務調査に入られやすい個人事業主-①税理士未契約税務調査に入られやすい個人事業主-②不正がある場合

幾度も触れさせて頂いておりますが、
春・秋は税務調査のシーズンです。
税務調査が集中し、調査対象の企業や
それに応対する税理士は多忙となります。

「でも、それは法人の話でしょ?」
と思っている方!
そんなことはありません!!
個人事業でも対象です。

勿論、対象となるのは
法人の方が多いですが、
個人事業主にもかかわらず、
税務調査対象となる方たちは、
どのような特徴があるのか?
そういった点について
お話をまとめています。




■税務調査に入られやすい個人事業主-③大きな買い物直後

前回の内容は、
「不正がある場合」
の個人事業主について触れました。

不正が起きる事業主においては、
税理士が関与していません。
その中で、ちょっとした出来心で、
売上を実際より減らしたり、
経費を実際より増やしたり、
といったことで少しいじった
確定申告を継続していくのですが、
不正を見抜くプロである税務署は
必ず不正のしっぽをつかんできます。

さらに、税務署においては
人員も時間も限りがあるわけですから、
不正がある所から税務調査の対象とする、
というような話をしました。

今回は意外に多いケースで
「大きい買い物をした直後」
の事業主についてです。

●大きい買い物って何か?

人が生活していく中で、
そんなに頻繁には行われない
大きい買い物って何でしょうか?

まあ、特定の富裕層の方には
一般的なことかもしれませんが、
ピンとイメージが湧くのは、
自宅(不動産)だと思います。
その次は、恐らく自動車でしょうね。

自宅に関してはご自身だけでなく、
子供やその先の世代まで住んでいく
可能性のあるものです。

自動車に関しても、
ドライブが趣味という方は
ある程度の頻度で買い換える、
という事もあるようですが、
仕事で使うような車は
長年利用することになります。

両方とも、購入自体で大きなお金が
必要なのはもちろんのこと、
その後の維持費(税金含む)も
必要となる資産なので、
購入するお金だけがあればいい、
というものではありません。
その後の資金算段に目処がついた
人でないと購入には踏み出せません。

つまり、この大きい買い物を
される方に共通するのは、
少なくともそれを
購入する資金的体力がある
ということです。

●目をつけられるサイン

不動産や自動車は購入(取得)や、
維持で税金がかかってきます。
さらに、資産価値のあるものですから、
個人の確定申告書にも乗ってくるでしょう。

まあ、はっきり言ってしまうと、
誰が不動産や自動車を購入したのか、
というのはサイン・合図が
バリバリ出ているのです。

そして、そのサインは、
上記で触れた通り、
「資金(的体力)がある」
ということの証明でもあります。

このサインは誰に対して出ているのか?
勿論、「税務署」です。

では、何故そのサインは、
税務署に目をつけられやすく
なってしまうのでしょうか?

●税務署の目線で考えてみると・・・

極端な言い方かもしれませんが、
資金的な体力があるというのは、
二つしか理由がありません。

  • (凄く)儲けている
  • 不正して蓄財している

ということです。

事業が上手くいって、
利益も大きく手に入り、
大きい買い物をしている、
という人が前者。

実際にはもっと儲かっている
にもかかわらず、
不正な申告で脱税して、
そのお金で買い物をする、
というのが後者です。

前者の場合は、適用できる範囲以上の
過度な節税を行っている場合や、
ちょっとした計算ミスがあった場合等、
税金を取れる(可能性のある)要素が
多分にあるわけです。

日本の税率は利益額が大きくなるほど
割合が大きくなっていく制度ですから、
儲かっている人のミスを見つけた場合の方が、
納税額が大きくなるので、
税務署としては調査の意味があるわけです。

後者の場合は、言うまでもありませんが、
前回触れた通り、税務署は不正を
すぐに見つけられますし、
そもそも、不正な申告をしている人は、
利益額が少ないはずなので、
「何でこんな大きい買い物できるの?」
ということです。この買い物自体が、
不正発覚のきっかけという場合すらあります。

極端な言い方かもしれませんが、
上記の通り、税務署側からすると、
どちらでも問題無いのです。
「資金的な体力がある」
という事実は、税務署から見ると、
大きなチャンスなわけです。

●さらに・・・

「資金的な体力がある」
というのが調査対象となりやすい
理由をもう一つ加えると、
税金を払えない所に行っても
税務署側は徒労に終わるだけ、
ということです。

払えない所というのは、

  • 過去の赤字が大きすぎる
  • 全く資金が無い

というようなところです。

前者は、青色申告等で
過去の欠損金(赤字)を
大きく繰り越していると、
不正を指摘しても課税まで
到達しないケースもあります。

後者は、通帳等に明らかに
資金が無い場合です。
税務署は個人の口座情報まで
確認することが出来ますから、
大きい不正が確認できず、
且つ納税出来る体力が無ければ、
指摘したとしても・・・ということです。

個人事業者の場合は、
年間の申告が赤字であれば、
その年は個人としての収入は0円で、
それどころか自分の資金を
持ち出している、
ということになります。

わかりやすく言い換えると、
その年は給料が0円で、
更に自分が幾らか会社に入れている、
ということです。

個人ベースで考えると、
不正が無ければどちらの場合も、
相当苦しい状況となります。

税務署側としても、
厳しい所に無理に納税を迫るより、
お金が出そうな所を優先する、
ということですね。

ということで、今回はここまでです。
次回も今回同様、
「税務調査に入られやすい個人事業主」
というテーマでお話していきます。

また、次回宜しくお願い致します。