諜報部長!お世話になってます!
さすらいの情報収集家Kです。

今回は、「BI(ベーシックインカム)」
についてです。
しっかりチェックしておきましょう!




子供にも一律約8万円!?ベーシックインカムとは?

衆院選の結果は大方の予想通り、
自民党の横綱相撲と言ったところですが、
希望の党に期待していた方も
一定数いたようですね。
その希望の党が公約として掲げていたのが
「ベーシックインカムの導入」です。

衆院選挙でベーシックインカムが
少なからず注目されたのは
興味深いものがありました。
とは言え、選挙結果を見ると
実現する可能性はかなり低そうですが、
そもそもベーシックインカムとは何なのか?
どんな問題があるのか?
などザックリとまとめてみたいと思います。

●ベーシックインカムとは

ベーシックインカムとは、
政府が国民の生活において
最低限の所得保障するために、
一律で現金を給付する
社会保障の仕組み
のことです。

現在の社会保障制度では、
特定の条件を満たす人に対して
特定の現金給付や税金控除などにより
保障する制度で、
例えば病気で通院したり、
薬を買ったりした場合は、
医療費の7割を
健康保険が負担してくれたり、
所得税が控除されたりします。

つまり、特定の人だけが
恩恵を受ける制度になっています。

一方で、ベーシックインカムでは、
現在の社会保障制度を全て1つに統合し、
その予算を全員に一律で給付することで
誰もが平等に恩恵を受けられる制度
にしようというわけです。

●ベーシックインカムの狙い

では、どうしてベーシックインカムが
議論になってきたのでしょうか。

その背景には、
現在の社会保障制度に対する
問題点を解消しよう
ということから論じられている
ことが多いようです。

その論点は主に次のようなものです。

現在の社会保障制度はコストが高い

現在の社会保障制度は、
それを維持運営管理するために
多くの人とお金がかかっています。

例えば生活保護で考えると、
相談や申請の審査をするための
生活実態を調査する、
ケースワーカーだけでも
全国で1万6000人以上おり、
さらに事務手続きをする
福祉事務所の職員など
膨大な数の人が関わっています。

ベーシックインカムでは、
このような制度を維持管理するための
コストを撤廃し、そのコストを財源として
給付に回せるのではないかと考えられています。

特定の人を選定する基準に問題がある

現在の社会保障制度は、
支給する人を決定するために
審査が行われることがありますが、
その際の基準が明確でなく、
不正受給が発生するなど
問題があると言えます。

これも生活保護で考えると、
その審査が厳しいと言われており、
本来支給されるべき人の大半が
審査により除外されている
との報告もあるようです。

実際、全国のホームレス数は
6,000人以上いるとされており、
その多くが生活保護を
受けられていないようです。

一方で、ニュースなどでも
たまに報じられますが、
生活保護の不正受給が存在することも事実です。

ベーシックインカムでは、
このように社会保障制度を受けるための
審査基準が不明確で、
且つ、誤りなどがあることから、
審査そのものをやめてしまい、
全ての人に渡せばいいと考えられているようです。

高所得者に恩恵の多い制度が多くある

現在の社会保障制度には、
特定の人だけ税金が控除される制度が
多くあります。

その中には、高所得者に有利な制度が多い
と言われ、本来優遇されるべき
低所得者には無縁の制度も少なくありません。

例えば、住宅ローン控除は
住宅をローン等で購入した場合、
ローン残高の一定割合が
所得税から控除されます。
つまり、マイホームの持てない
低所得者には無縁の制度
になっているというわけです。

このような所得控除の総額は
毎年10兆円規模にのぼり、
公平性に欠けるという論点があります。

その他にも様々な論点がありますが、
基本的に現行制度の
「困っている人を助ける」
という考えから、
「誰もが平等に支援を受ける」
という考え方に
大きく変えようというのが、
ベーシックインカムの狙いのようです。

その背景には、社会主義的な思想や
働かなくてもいい
という選択肢を勝ち取るといった
思想性の強いものがあるようで、
哲学者や社会学者などが
近年注目しているテーマのようです。

●もし実施されるとどうなる?

そもそもベーシックインカムを
具体的な制度としてまとめた案は存在しません

「え?なんで?」と思われるかもしれませんが、
一体どこまでの社会保障制度を一元化するべきか
議論が分かれており、
今回の衆院選で公約に掲げた希望の党ですら、
「ベーシックインカムの導入は議論する」
に留めています。
(公約には導入すると書かれていますが・・・)

そのため、具体的な支給額や
残る社会保障制度などにバラツキがあり、
未だにまとまったものがないのです。

そうは言ってもラチがあかないので、
現在の社会保障制度を
全て一元化した場合を
試算してみると次のようになります。

まずは、現在の社会保障制度の予算は
次の通りで、約118.3兆円。

これを、現在の人口
1億2672万人で割ると、
年間約93万円。
月額にすると約7万7,800円となります。

これが、生まれたばかりの子供から
お年寄りまでが一律で支給されることになります。
よくベーシックインカムで
支給される金額例として挙げられるものが、
月7~8万円となっているのは、
この試算によるものでしょう。

一方で、年金・医療・福祉の支給は
全廃されますから、この金額以上の
給付などを受けている方は
減額されることになります。

特に生活保護について見てみると、
次の通りです。
現在は、高齢者単身世帯(東京)で
約8万円+住宅費+医療・介護費等=約13万5千円
となっています。
これが、約7万8千円になりますから、
生活保護費は約5万7千円減額となります。

そもそも生活保護費には
最低限の生活が定義され
金額として決定されていますから、
ベーシックインカムは
現在の“最低限の生活”を
保障しない制度
になってしまいます。

また、年金・医療・福祉の支給は廃止されますが、
保険料の支払いは従来通り
を想定していますので、
給料が月額20万円の人は、
年金+医療の保険料が
月額で約2万7千円支払うことになります。

つまり、差引月額約5万1千円をもらい、
年金なし、医療費負担10割になる
というわけです。

一方で、働いてもいない・負担もない
生まれたばかりの子供にも支給
されていますから、
丸儲けの世代もいることを考慮すると
子供の多い子育て世帯には
額面的に優遇
されている
と言えるかもしれません。

●実はかなり批判が多い

具体的に試算を見るとおかわりかと思いますが、
現在の社会保障をそのまま一元化してしまうと
かなり問題のある制度だと思います。

前述の通り、生活保護に限ってみても
現在より大幅に減額されることになりますし、
年金・医療などは現在とは比べ物にならないでしょう。

特に入院患者などには
即日退院しろと言っているようなものです。

そうしたことから
ベーシックインカムは、
かなり批判が多いのも事実です。

また、ベーシックインカムの導入で
働かない人が一定数でてくること
になりますから、確実に格差は拡大します。

加えて、将来が心配になった多くの人が
保険に加入したり、
個人で積立てをしたりするでしょうから、
ある意味本末転倒な気もします。

このようにベーシックインカムは、
一定金額を支給する代わりに
あとは自己責任になる制度
だと言えそうです。

以上、いかがでしょうか。
ベーシックインカムの具体的な制度は、
まだまだ議論が必要であることが
お分かり頂けたと思います。

一見すると
「約8万円も貰えるの?やったー」
と喜んでしまいそうですが、
よくよく考えると
しっかり自分で人生設計をしないと
破綻してしまう制度であると言えそうです。

確かに現在の社会保障制度にも
問題は多いのですが、
結局のところ現行制度を改善していくことが
現段階では一番良い選択な気がします。

一方で、ベーシックインカムの議論が
より深まり、様々な懸念を解消したもの
になってくれば、一考の余地はあるかもしれません。

それでは、今週の報告は以上です。
次回も宜しくお願い致します。