お世話になっております!諜報部長!
現役税理士として活動しながら、諜報部員も兼ねるDです。

クライアントとお話をし、現場で動く一人の税理士としての
意見・考えを毎度報告させて頂いています。
これによって、少しでも税理士や業界の実情がご理解頂ければいいなと思っています。

さて、今回の報告ですが、「申告書」についての内容です。

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■手書きの申告書

私はクライアントと新規で顧問契約をすることになった場合、
そのクライアントから前年度の確定申告書を必ずお預かりするようにしています。

これは、前年度の申告書が無いと、前年度までの引き継がれた金額や情報がわからないからです。

その際に非常に驚くのが手書きの申告書の多さです。
個人のクライアントだけでなく、法人のクライアントでも、
手書きで作成された申告書を見ることがあります。
それらの申告書は、クライアント自身で作成されたものもありますが、、、

中には税理士が作成したものもかなりの割合で存在するので、更に驚きます。。。。

また、その手書きの申告書は、内容が間違っていることも多いから困ります。
そうしますと、前年度の申告書について修正申告書を提出したり、
逆に多く納付しすぎているものを還付してもらう更正の請求手続きをしたりと、
当初より作業が増えてしまうこともよくあります。

私自身お恥ずかしい話に聞こえるかもしれませんが、
手書きで一から最後まで申告書を作成するのは、正直自信がありません。
理由としては、上記の様にミスが発生しやすくなるからです。

当然、申告書の各ページが何のためにあって、その数字が示す内容はもちろん理解はしていますが、
本当にすべてを作成するとなると、相当な知識の土台が必要なのはもちろんですが、
ミスが無い様に確認を複数回行わなければならない等、かなりの労力を費やすことになります。

それだけ複雑なのです。

世の中では色々な会計・税務申告ソフトが出回っており、私の事務所にも広告が毎日のように来ます。
そんな中、なぜ税理士が作成する手書きの申告書が未だにあるのでしょうか?

それは、やはり担当した税理士側の税法や会計ソフト利用の勉強不足であると思います。
多忙な税理士業務の中で、手書きによる申告書の作成を、
自らの力と電卓(そろばん?)で行うのは、限りなく不可能に近いです。
実現したとしても、その多分にかかる労力の対価は、
クライアントが支払う報酬に転嫁される
ことになってしまいます。

きちんと会計ソフトというツールの使い方を理解し、正確な申告書を迅速に作成することが、
結果として、クライアントの要望に応えることに繋がっていくのだと思います。

以上で、今回の報告とさせて頂きます。
次回はまた別のテーマで報告させて頂きます。宜しくお願い致します!