こんにちは!諜報部長!
税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。

今回も引き続き、
税理士以外の士業の説明で、
主にどんなものがあり、
どんなお仕事をしているのか?
という内容について報告を進めていきます。

<前2回:下記リンク参照>
※税理士以外の士業とは?-①社会保険労務士税理士以外の士業とは?-②司法書士

弊社では、税理士紹介業という仕事柄、
多くの事業主様、個人様から
お問合せを頂戴します。
勿論、大半は税理士へのご要望ですが、
中には、税理士の専門外だったり、
税理士よりも適切な相談先があったり、
というご要望を頂くケースもあります。

ということで、
税理士とそれ以外の士業の違いを
ご理解頂き、諸々の困りごとや
相談ごとが発生した際に、
少しでも役立つ内容になればと思っております。




■税理士以外の士業とは?-③行政書士

前回は司法書士についてお話をしました。
司法書士は、業務の大半が登記関連の内容で、
不動産の権利に関する登記や、
会社関連(商業)の登記に関する、
書類作成や提出代行を行っています。
基本的には法務局に提出するものは、
司法書士の業務範囲であること、
また、それ以外にも裁判事務や、
少額の訴訟であれば代理人にもなれること
といったお話を致しました。

今回は、行政書士についてです。
事業者から個人まで、
業務の担当分野が広く、知らず知らずのうちに
お世話になっているケースが多い仕事です。

では、この行政書士さんですが、
どんなお仕事をされているのでしょうか?

●行政書士の仕事とは?

ざっとまとめると以下のようになります。

  • 「官公庁に提出する書類」の作成とその代理、相談業務
  • 「権利義務に関する書類」の作成とその代理、相談業務
  • 「事実証明に関する書類」の作成とその代理、相談業務
  • その他 特定業務
※参照 日本行政書士会連合会
https://www.gyosei.or.jp/information/service/

と、まあ、分かりにくいと思います。
しかし、これには理由があります。
行政書士の業務範囲は
前々回の社会保険労務士、
前回の司法書士と比較しても、
とてつもなく範囲が広いのです。

ですので、主だったものに
ポイントを絞って説明していきます。

1.許認可関連

日本では職業選択の自由がありますが、
誰もが未経験・無試験で、
どんな職業にも就ける、
その仕事を開業出来る、
というわけではありません。

免許が必要なものは
その試験に合格しなければなりませんし、
医師や歯科医師、そして今回のテーマで
報告している各士業も、
国家試験に合格して、
資格者となっているからこそ、
その業務を行うことが出来ます。

これは個人単位の話ですが、
事業所や法人単位でもそれは同じです。
飲食店を開業するときは
保健所の許可が必要ですし、
深夜営業するお店では
警察署への届出が必要な場合もあります。

建設業の一人親方から、
きちんと入札して工事を受注する、
というような企業になるのであれば、
建設業許可が必要になります。

中古品の売買をするなら、
古物商(古物営業)の許可が必要です。

というように、ありふれた仕事・サービスでも、
許可の取得や届出を行うことによって、
初めて営業活動が出来る、という仕事は多いです。

そして、この「許認可」という分野においては、
行政書士さんが専門家です。
ただし、許認可も業種によって異なりますし、
その許可が取得できない場合は、
営業出来ないことになってしまいますので、
ご自身が申請を行う分野において、
申請実績のある行政書士を選ぶようにしましょう。

2.入管関連(在留資格・ビザ等)

普段は意識して考えることは
無いかもしれませんが、
自国籍以外の人は、
原則として理由なく、
他国に長期滞在することは出来ません。
これは、日本人が外国に行くときもそうですし、
外国籍の人が日本に来ているときもそうです。

観光等前提の短期滞在だったり、
その国で働いたり、
という事が無ければ、
基本的には問題ないのですが、
3ヶ月を超えるような滞在や、
働いたり、事業を行ったりする場合は、
きちんとした理由が必要になります。
要は、その滞在理由が在留資格、
というわけです。

ただ、在留資格の取得をしたり、
在留期間の更新が必要になるのは、
外国人の人たちな訳ですが、
元々日本に住んでいた人たちならまだしも、
外国から来た人に役所への書類を出して、
というのは結構ハードルが高い話だと思います。

ということで、この在留資格や
ビザの取得申請、手続や相談諸々を
業務として行っているのが、
行政書士というわけです。

最近では、個人からの相談だけでなく、
外国人の雇用を考える企業とやり取り
するケースも増えてきています。

この業務は、外国人関連の業務ですが、
入国管理局(入管)が関わる為、
入管関連業務と言われるのが一般的です。

3.会社設立関連

この業務に関しても行政書士さんは
多く携わっています。
設立時には、定款作成やら、
諸々のルールに則った書類が
必要となりますので、
そのサポートをして頂けるという訳です。

ただ、あれ??と思った方も
いらっしゃるかもしれません。
前回お話させて頂きましたが、
法人の設立は「司法書士」
の業務じゃないの?
実際、その通りです。

では、何故重複しているかというと、
「どちらでも出来る業務」と
「司法書士のみ出来る業務」に
分かれているからです。

具体的に言及すると、
法務局向けの書類作成や提出代行は、
「司法書士」しかできません。
そのため、行政書士が関わる部分は、
「法務局提出」の前段階までです。

それ以降は、ご本人で提出して頂くか、
提携している司法書士がさらに実務を実施、
ということになります。

じゃあ、司法書士の方がいいじゃん!!
という事なのですが、
実際としては昔から両資格者とも、
業務応対しているのが事実です。

また、もっと言いますと、
最後の法務局提出の手続が無い分、
業務の手数料相場としては、
行政書士さんの方が安い傾向にあります。

4.相続・遺言関連

相続・遺言関連というと
税金や不動産関連が絡む内容ですので、
税理士や司法書士なのでは?
とお考えになる方が多いと思います。
ですが、以外とそればかり
ではないんです!

主だった理由を挙げると、

  • 相続税の基礎控除内
  • 不動産の資産が無いケース

等が考えられるからです。

相続税においては、基礎控除があり、
資産が基礎控除内であれば、
相続税は発生しません。
相続税が発生しなければ、
税理士が絡むことはありません。

次に、被相続人(亡くなられた方)が
不動産資産を保有しておらず、
金融資産(現金・有価証券等)だけなら、
司法書士が絡まないケースも多いです。

ですが、この2つの条件に
当てはまるような、
「相続資産の総額が基礎控除内」
「不動産資産が無い」
という場合でも、
税理士や司法書士が
絡まないような内容でも、
相続自体は発生します。

では、こういったときは
相続人となる当事者だけで
手続を進めなくてはいけないのかと
いうと、そうでもありません。

当然、当事者同士で
トラブルや係争が発生してしまったら、
この場合は弁護士しか間に入れませんが、
円満に進んでいる場合は、
どういった書類を、
どのような手順で、
準備・作成して進めていくのか
というのが中心となるので、
こういったときこそ、
行政書士が活躍してくれます。

また、相続発生した段階ではなく、
その前段階である、
「遺言書作成」でも、
行政書士に依頼が可能です。

●行政書士に依頼するときは?

上記では主だった行政書士の業務を
報告しましたが、それ以外にも、
業務の範囲は多数あります。

農地転用の許可、
自動車登録(陸運局)関連、
著作権関連、
内容証明郵便・・・
等々、記載しきれないほどです。

行政書士として活動されている方と
お話されたことがある人は
聞いたことがあるかもしれませんが、
行政書士の業務内容は、
数千項目、人によっては1万以上になる、
といわれています。

そんなに広いの?
そこまで多かったら、
一人でカバーしきれないのでは??
と思う方も少なくないと思います。

実際、その通りです。

一人の資格者だけで、
行政書士の業務範囲全てに精通している、
ということは、まずありません。

ですので、きちんと行政書士として
活動されている方は、
「自分で何でもできます」
とは決してお話されません。

しっかり業務をされている方ほど、
お客様を掴んでいる方ほど、
ある程度の得意分野が定まっています。

他の士業だと資格内の業務は
全般的に応対する傾向が強いですが、
行政書士の場合は、資格者ごとに
「明確に対応業務が分かれている」
という印象が強いです。
他の士業と比較すると、この点が
行政書士の特殊な所だと思います。

事業者や企業のクライアントが多く、
許認可や会社設立の業務を多くやられる方、
外国人関連の業務を多くやられる方、
個人向けサービスの相続・遺言が中心の方、
色々特色があります。

もし、行政書士に業務を依頼する機会が
今後発生したときは、
「行政書士なら誰でも大丈夫だろう」
ではなく、
「自分の依頼したい業務に精通しているか」
という判断基準で相談するのが良いでしょう。

イメージ的には、自分の症状に応じて、
内科・外科・眼科等、
診てもらう病院が変わる、
という方が近いかもしれません。

さて、今回の報告は以上です。
行政書士さんの業務内容や
特色について、ご理解頂けたでしょうか?

次回も「税理士以外の士業とは?」
という同テーマで別資格者について
報告していきたいと思います。

また、次回宜しくお願い致します。