こんにちは!諜報部長!
税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。

前回に引き続き、
「個人事業が法人化するときの注意事項」
というテーマで報告をしていきます。

弊社は2012年から税理士紹介の
事業を行っておりますが、
5年が経過した現在では、
当時と大きく異なる状況があります。

それは、個人事業主様からの
お問合せ増加です。
インターネットが普及した現在では、
企業という「ハコ」無しでも、
個人単位で仕事・収入を得ることが
出来るようになってきた、
ということではないかと思います。

ですが、いくら個人単位で活動できる
といっても、一定以上の規模まで到達すると、
視野に入ってくるのが「法人化」です。

ということで、このテーマでは、
「法人化するぞ!」というお考えの方にとって、
少しでも役立つ内容であれば幸いです。




■個人事業が法人化するときの注意事項-②銀行口座は?

前回の報告では、「登記住所」について
お話をしました。
自己所有物件の戸建てや、
法人化するときに事業所を借りる
という話なら問題ないのですが、
そうでない場合、住所の問題は
意外と悩みの種になります。

個人事業時代は、自宅しか住所が存在しない為、
賃貸物件だろうが、住居専用のマンションだろうが、
その住所で活動せざるを得ない状況ですが、
法人では同じルールが認められません。

節税の為に法人化するのに、
事務所を個別に契約する費用がかかるなら
本末転倒、という方もいらっしゃいますので、
大抵のケースで、「ご実家住所を借りる」、
もしくは「レンタルオフィスを利用」の
どちらかで応対していることが多い、
というお話をさせて頂きました。

今回は同じく悩みの種になりやすい、
「銀行口座」についてお話をしてきます。

●個人事業主の法人化経緯

前回の報告でも触れましたが、
個人事業で活動されている方が
法人化を行うとき、最大の理由になるのは、
恐らく「節税」でのメリットです。

それ以外にも、社会保険加入や、
法人による信用度増加等、
他にもメリットはありますが、
最大なのは節税だと思います。
要は、個人事業で継続するよりも、
法人にした方が、税額が低い
ということです。

法人にした後は、そのまま個人の口座に
売上を入金するわけにはいかないので、
法人の口座が必要となります。
飲食店のようなBtoC向けの商売であれば、
現金で売上を受け取れますが、
BtoBの仕事であれば、銀行口座がないと、
折角仕事をしても、売上が受領出来ない
ということになってしまいます。

となると、法人化した後は、
すぐにでも銀行口座を作りたい、
という話になるのですが、
この「口座作成」するのが
新設法人にとっては
意外にハードルになるのです。

●新設法人には口座を作らせたがらない??

そもそもとして、個人より法人の方が、
口座を作るのは面倒です。

個人の場合、本人確認書類(免許証等)と
印鑑を持って銀行に出向けば、
基本的には当日中に口座開設完了し、
通帳を受け取って帰るということが可能です。

勿論、今では口座開設の目的等は聞かれますので、
昔にくらべたらひと手間増えているのですが、
それでも、当日で口座開設できます。

ただ、法人の場合は、即日口座開設は
かなり難しいです。

メガバンク等の大手銀行では、
まず、即日発行はありません。

これは新設法人でなくても、同様です。
ただし、1期以上経過して、
決算書も存在する法人であれば、
活動実態を銀行も確認できるので、
即日発行でなくとも、
口座開設できるでしょう。

ただ、新設法人は違います!

以前(※)の報告で触れたこともありますが、
振り込め詐欺の母体が新設法人だったこともあり、
現在では、新設法人への口座開設は、
簡単には出来ないことになっています。

※参照リンク
法人を設立するタイミングとは?-①創業時

犯罪に利用する目的のために口座を開設する、
という人は圧倒的に少数だということを
銀行側も理解していますが、
最初のフィルターは厳しいものです。

●新設法人口座開設の流れ

それでも、法人用口座が無いままに
しておくわけにはいきません。
何としても作らなければ・・・
ということで、口座開設までの
大体の流れをまとめます。

【メガバンク等大規模な金融機関の場合】

基本的には、本・支店に出向く、
もしくは、インターネット等で申込みをして、
必要書類を揃えた状態で本・支店に出向き、
口座開設の申出を行い、「審査」の結果、
口座開設可否が判断されます。

必要なものとしては、

  • 履歴事項全部証明書
  • 法人の印鑑証明書と印鑑
  • 代表者(か来店者)の身分証明書

といったところになります。

上記の必要なものは、新設だけでなく、
一般の法人でも必要になりますが、
新設法人の場合は、それ以外でも
間違いなく追加資料を求められるでしょう。
例としては、物件の賃貸借契約書、
事業を説明できる資料、
名刺やWebサイト等々です。

まあ、要はきちんと活動する・している、
ということを銀行は確認したがっていて、
それが確認できなければ、
まず厳しいということです。

新設法人がメガバンク等の金融機関で
口座を作りたいのであれば、

  • 社会人時代の給与振込口座
  • クレジットカードや公共料金の引落口座

といった、代表者個人の過去の履歴を
見てもらうことが出来る所でないと、
最終的なOKは出にくいかもしれません。

【近隣の信用金庫の場合】

信用金庫だとハードルはぐっと下がります。
上手くいけば、即日通帳発行も可能、
という金融機関もあります。
ただし、店頭に出向いて
「はいOK」とはなりません。

メガバンク同様必要書類を提出し、
まず実態調査(現地調査)が入るでしょう。
要は、信用金庫の営業さんが、
その新設の法人の所在地まで、
実際に見に来る、ということです。
本当に所在しているかどうかの確認です。

これを拒否すると、まず口座開設は
ありえないと思いますが、
きちんと実態を証明できれば、
問題ありません。

キャッシュカードが到着するのは
少し時間がかかると思いますが、
すぐに口座開設可能でしょう。

そして、その後もちょくちょく
営業さんが訪問してくるように
なると思います(笑)。

【ネット系銀行】

こちらもメガバンク等の大手金融機関と
比べると、比較的作りやすいと思います。
また、振込手数料等も低いのが特徴なので、
新設法人にとっては、ありがたい存在です。

ただし、「ネット系」とある通り、
店舗が無いので、即日発行はありえません。
インターネットで申込み、
必要書類を送付し、審査結果を待つ、
という流れです。

また、審査時の追加資料として、
自社のWebサイトを提示すれば、
それも確認してくれるので、
Webサイトを作成できる方であれば、
きちんと作っておいた方が良いです。

●ちなみに・・・

前回の投稿で、登記住所の選択肢として、
「ご実家住所」や「レンタルオフィス」の
可能性を提示しましたが、
この条件だと、メガバンク等の大手金融機関の
口座開設は難しいかもしれません。

口座開設における審査条件を
金融機関は明確には開示しませんので、
「事業用として事務所を借りた」
という新設法人ですら、
メガバンクは断る場合がありますので、
それより「軽い」住所条件の法人では、
なかなか難しいかもしれません。。。

ただ、個人事業の延長にある活動で、
節税等が主目的、ということであれば、
「信用金庫」や「ネット系銀行」の
口座があれば活動上問題ないのも事実です。

気分良く口座開設したいのであれば、
大手金融機関は2期目以降になってから、
の方がスムーズかもしれません。

さて、今回の報告は以上です。
次回も「個人事業が法人化するときの注意事項」
という同テーマで報告したいと思います。

また、次回宜しくお願い致します。