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さすらいの情報収集家Kです!

今回も旬なニュースですが、「米朝緊迫におけるドル円相場」についてです。
しっかりチェックしておきましょう!!




地政学的リスク?急速な円高傾向は、これからどーなる?

北朝鮮を巡る動きが緊張感を増してきています。
先週末にも北朝鮮では軍事パレードが開催され、ミサイル発射実験まで行われました。
こうした動きに対して米国が明確に北の核開発を抑圧する方針を発表し、
双方の対立関係が明確になってきました。

また、米国はシリア政府に対しても軍事攻撃を行っており、
中東・アジア圏でキナ臭い空気が蔓延してきています。

こうした一連の地政学的リスクに反応して、市場は急速に円高株安傾向となっています。
一体何が起きているのかを振り返りながら、今後どうなるのかまとめてみます。

  

●にわかに高まる緊張感に市場も反応

北朝鮮・シリアとにわかに緊張感が高まってきており、
市場にも大きく影響を与えてきているようです。
以下はロイターの記事からです。

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「トランプ円高」加速、地政学リスクとドル高けん制で

2017年 04月 13日 18:14 ロイター
http://jp.reuters.com/article/trunp-yen-idJPKBN17F10W?sp=true

[東京 13日 ロイター] – 「トランプ円安」から一転して「トランプ円高」になってきた。
シリアや北朝鮮を巡る米国の軍事行動が地政学リスクを高め、逃避の円買いが進行。
トランプ米大統領のドル高けん制発言も加わり、
ドル/円JPY=EBSは一時108円台まで落ち込んだ。

「有事」の際、円高・円安どちらに進むかは見方が分かれているものの、
足元では海外短期筋による円ロングの勢いが勝り、節目を次々と突破している。

<200日移動平均線を割り込む>
ドル/円は13日、200日移動平均線を一時割り込んだ。
200日移動平均線は1年の平均コストとほぼ同義。
昨年11月の米大統領選直後に上回った同線を一時的にせよ割り込んだことは
「トランプ円安」が正念場を迎えたことを示している。

下押し材料となったのは、トランプ氏の発言だ。
米紙ウォールストリート・ジャーナルとのインタビューで「ドルが強くなり過ぎている」とコメント。
さらに金利が低水準にあることを望むとも述べたことで、
10年米国債利回りUS10YT=RRは年初来のサポート水準だった2.3%台を大きく割り込んだ。

「減税など財政政策がうまくいかないことで、政策の中心が、
議会を通さなくてもいい外交や通商、為替政策に移ってきたようだ。
米景気などファンダメンタルズが悪くなったわけではないが、政治リスクが円高材料となっている」と、
りそな銀行・アセットマネジメント部チーフ・エコノミストの黒瀬浩一氏は話す。
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●ドル円相場は急速に円高傾向へ

ドル円相場を見てみると3月半ばから急速に円高傾向が強まっています。
一番の原因は、米国の利上げが明確になりましたが、
既に織り込んでいた米国の利上げペース加速観測が後退し、
ドル売りが優勢となったようです。

※参考:米国FRBが0.25%の利上げを決定!これからどうなる?
http://www.y-chohobu.com/archives/1894

と同時に地政学的リスクが日々高まってきています。

※出典:外為どっとコム

 

【地政学的リスクに関する主な動き】

3/6 北朝鮮が弾道ミサイル発射実験。4発発射し3発が日本海(EEZ内)へ着弾。

3/15 米国FOMCにおいて米国利上げが確定的となる。

3/16 日米外相記者会見で米国務長官「北朝鮮の脅威がエスカレート」と発言。

3/22 北朝鮮がミサイル発射実験。4発同時発射も失敗した模様。

4/4 シリア北部で反体制派に対して化学兵器とみられる空爆。死傷者100名以上。

4/5 北朝鮮が新型ミサイル発射実験。失敗した模様。

4/6 米国軍が化学兵器の拡散防止を目的としてシリア軍に対して初めて直接的な軍事攻撃を開始。

4/7 シリア軍が声明を発表。「アメリカ軍のミサイル攻撃はあからさまな侵略行為」

4/8 米海軍が主力艦隊を西大西洋へ北上させたと発表。北朝鮮へのけん制か。

4/11 トランプ大統領「中国が北朝鮮問題を解決しないのであれば我々がやる」発言

4/13 シリアのアサド大統領が化学兵器使用を完全否定。「アメリカのでっち上げだ」

4/14 トランプ政権が北朝鮮に「最大限の圧力と関与」で核放棄を迫る方針を発表。

4/15 北朝鮮が軍事パレードを実施。新型のICBM登場。

4/16 北朝鮮が明け方ミサイル発射。失敗した模様。

こうして振り返ってみると、確実に緊張感が増してきていることは間違いないでしょう。
また、一見関係なさそうなシリアと北朝鮮ですが、実はその関係は深く、
シリアが使用したとされる化学兵器は北朝鮮が売ったとする見方が強いのです。

米国もそうした関連を重視していると見られており、
シリア問題を解決するには北朝鮮問題も視野に入れなくてはならない
実情があるのかもしれません。

こうした動きを日本も無視できる状況ではなく、
「有事」が起きた際には在地に米軍基地だけでなく自衛隊の軍事協力や
周辺国からの難民が流入する可能性など様々なリスクが想定されています。

●そもそも地政学リスクが高まるとなんで円高に?

過去の事例から見ても世界的なリスクが高まると円高になる傾向があります。
今回の地政学リスクは日本も巻き込まれる可能性が高く
日本経済にとっても少なからず打撃となりそうです。

そうした観点から本来であれば円安になってもおかしくない状況なのですが、
円高になっています。
その理由は様々ですが、過去の事例を見ると東日本大震災の最中でも
円高となっていますから、日本円に対する信認はその程度のことでは棄損しない
と言う見方ができなくもありません。

しかし、実際は「円キャリートレード」の影響が大きそうです。

●円キャリートレードとは?

円キャリートレードとは、低金利の日本円を借りて、他の金融資産を購入し、
その後、購入した金融資産を一定期間保持した後に売却し、
その購入時の相場価格と売却時の相場価格の差額から利益を出すことを目的としたトレードです。

円キャリー取引を行う場合、まず日本の短期金融市場で
調達した円を外貨に替えて(円売り)運用するため、円安要因となります。

そして、運用していた海外資産を売却して
得た外貨を円に替えて(円買い)返済するため、円高要因となります。

そのため、海外資産の売却などの
利益確定の傾向が強まると円高となるわけです。

ここで、利益確定をしたい状況は、どういう状況でしょうか?
世界的に先行きが不透明になると必然的にリスクが高まりますから、
いまのうちに利益を確定したいと考えるのは心情でしょう。

つまり、世界的にリスクが高まると、利益確定のニーズが高まり、
円キャリートレードを解消しようと円高要因となるわけです。
(これを円キャリートレードの巻き戻しという)

●長期的に見るとどーなる?

これは、今回の地政学リスクにどの程度日本が巻き込まれるかによるでしょう。

本当に朝鮮半島で「有事」があり、日本が巻き込まれた場合、
円高になるか円安になるかはそれぞれの見方があります。

円高となる要因は、先ほどの円キャリートレードの巻き戻しや
投機筋の円買い、日本勢の海外資産の取り崩しなどが考えられますが、
実際に日本に軍事的な被害が生じるとなると
日本国内に資産を置くリスクの方が高い、つまり円安要因と考えられます。

しかし、長期的に見ると話は変わります。
いま迫っている地政学リスクの最大の問題は、
今後このリスクが下がる可能性が低いということです。

これまでの歴史が証明している通り、北朝鮮のリスクは常に高まってきた経緯があり、
今回ついに米国が無視できないレベルに到達したと見るべきでしょう。

そう考えると、いま迫っている地政学リスクは、
北朝鮮の軍国体制が崩壊又は転換しない限り解消しそうにない
ということが一番のリスク要因なのかもしれません。

いずれにしても、引き続き見守っていく必要がありますね。

それでは、今回の報告は以上です。
また次週宜しくお願い致します!