諜報部長!お世話になってます!
さすらいの情報収集家Kです!

今回は先週報道にあった、
「地価公示」に関する内容です。

住宅地価が9年ぶりに上昇!今後も上がっていく?

住宅地価が9年ぶりに上昇という報道がありました。
いま一戸建てを買おうと考えている方は、
「これから土地価格があがっていくなら早めに買った方が良さそう」
と思っているのではないでしょうか?
というわけで、住宅地価はこれからどうなっていくのか?まとめてみました。

●9年ぶりに住宅地価が上昇したらしいけど…?

国土交通省が公示地価を発表し、全国平均で住宅地が9年ぶりに下落を脱して
横ばい(微増)に転じたようです。以下、NHK NEWS WEBからです。

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地価公示 「住宅地」が9年ぶりに上昇
2017/3/21 17時24分 NHK NEWS WEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170321/k10010919311000.html

全国の土地の価格を示すことしの地価公示は、住宅ローン減税などによって
土地の需要が支えられた結果、住宅地の地価がプラス0.02%と
わずかながらもプラスに転じ、9年ぶりに上昇しました。
地価公示は、国土交通省が1月1日時点で調査した土地の価格で、
ことしは全国およそ2万6000地点が対象となりました。

今回の特徴は、住宅地の地価の全国平均が去年と比べてプラス0.02%と、
わずかながらも上昇に転じたことです。
これは、リーマンショック前の平成20年1月以来、9年ぶりのことです。

住宅地の地価の値上がりは都市部で著しく、
東京、大阪、名古屋の「3大都市圏」では0.5%の上昇。
札幌、仙台、広島、福岡の地方4市では
「3大都市圏」を大きく上回る2.8%の上昇となりました。

これは、日銀のマイナス金利政策の影響で金利が低い状況が続いていることや、
住宅ローン減税の効果などによって土地の需要が支えられていることが主な要因です。

一方、商業地の地価は、外国人旅行者の増加によるホテルや
店舗向けの土地需要の高まりなどでプラス1.4%と、2年連続で上昇しました。

こちらも都市部で値上がりが著しく、
東京、大阪、名古屋の「3大都市圏」では3.3%の上昇。
地方4市では6.9%も上昇しました。

全国で最も地価が高かったのは、ことしも東京・銀座4丁目の山野楽器銀座本店で、
価格は1平方メートル当たり5050万円と、去年より1040万円、
率にして25.9%も値上がりしました。

一方、「3大都市圏」と「地方4市」を除いた地域の地価は
平均で住宅地がマイナス0.8%、商業地がマイナス0.9%と
値下がりが続いていますが、下落率は年々縮小してきています。

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住宅地の全国平均による地価がリーマンショック前の9年ぶりの上昇ということです。
国土交通省によると住宅地価格の上昇は、
現政権の経済政策(低金利政策、住宅ローン減税等)が功を奏したと結果だと言いたいようです。

しかし、本当にそうでしょうか?
その内実を見るとかなり地域差がありそうです。
大都市圏や地方4市という一部地域が伸びているものの、その他の地域は-0.8%下落しています。
要するに都市部に需要が集中し、郊外は下落傾向が止まらないというのが実態でしょう。

また、地方4市が上昇した要因を見てみると、仙台市は2015年末に地下鉄東西線が開業し、
主要な駅周辺の需要が高まったことが大きな要因のようです。
残りの札幌・福岡・広島などは外国人観光客の増加に伴い、
外国人の居住や投資目的での不動産需要が高まっているという話も聞こえてきます。
つまり、国土交通省は経済政策の成果だと言いたいようですが、
必ずしもそうであるとは言えない気がします。

とは言え、「やはり訪日外国人も増え続けているから観光産業、繁華街・オフィスの活性化は続き、
土地価格は上昇を続けるだろう」という楽観的な見方をしているメディアも少なくありません。
本当にそうなるのでしょうか?

●今後も土地価格は上昇するの?

実は、土地価格は都市部も含め暴落する可能性があるという見方もあるようです。
都市部には多くの農地があり、その農地がある時期を境に一斉に売り出されたり
住宅地や商業地になる可能性があるというのです。
一体どういうことでしょうか?

それをご説明するために「生産緑地」についておさえておきましょう。
生産緑地とは・・・

  • 都市計画と農業の調整を図るため市区町村が指定する地区
  • 市街化区域内で一定要件を満たす農地が主な対象となる
  • 税制優遇される(固定資産税が一般農地並、相続税に特例措置)
  • 所有者は農地として維持管理が求められる
  • 農地としての継続が困難な場合は指定解除される
  • 生産緑地に指定された後30年経過すると指定解除される

ザックリ言うと自治体に生産緑地として指定され、
「農地」として運営すれば税制の優遇が受けられる
わけです。
その代わりに、しっかり農地として運営しなくてはなりません。

その生産緑地は、東京都だけでも約3300ヘクタール以上(板橋区全域程度)あり、
その多くが生産緑地の指定解除が近いと言うのです。
その時期がズバリ2022年あと5年です
1992年に生産緑地法が改正され、現在の生産緑地の多くはこの年に指定されているのです。

つまり、指定から30年が経過する2022年に
生産緑地の指定が一斉に解除されることになるというわけです。
そうなれば、市場に住宅地が溢れ返り土地価格に暴落になりかねないわけです。
この問題は「住宅市場の2022年問題」として警鐘が鳴らされているようです。

●結局のところ様子をみた方が良い

いま一戸建てを買おうと考えている方は、あと5年は待った方が良さそうです。
東京都内だけでも広大な規模の土地が住宅市場に出現し、価格が暴落する可能性があるわけです。
仮に暴落しなかったとしても、土地が市場に投下されていくことになるのはほぼ確実ですから
良い条件の土地が出てくる可能性もあります。

また、人口減少社会という観点から見ても、高齢者が保有する多くの土地が
市場に出てくることも間違いない事実ではないでしょうか。
少なくとも2022年までは価格の推移を見守りながら様子見するのが良いと思います。
ただ、信じるか信じないかはアナタ次第です。。。

それでは、今回の報告は以上です。
また次週宜しくお願い致します!