諜報部長!お世話になってます!
さすらいの情報収集家Kです!

皆様、三連休はどうお過ごしでしたか?
良いリフレッシュになったでしょうか?

さて、今回は「配偶者控除の廃止見送り関連の報道」について
調べていますので、報告内容をご覧ください。

■配偶者控除の廃止見送り!?騒動のまとめ

前々回前回と配偶者控除、夫婦控除についてまとめてきましたが、
その配偶者控除に大きな動きがあったようです。

今回は、ここ数日メディアを賑わせている
配偶者控除の廃止騒動についてまとめてみたいと思います。

配偶者控除廃止見送り

 

●配偶者控除 廃止見送り!?

前回の記事で政府・与党が「配偶者控除を廃止し、夫婦控除に移行していく」
という方針であることをご説明しましたが、つい先日の10月6日全国紙の一面で、
「配偶者控除廃止見送り」が大きく取り上げられました。

以下、読売新聞の記事(2016年10月6日)からです。

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配偶者控除 廃止見送り 政府・与党方針 年収制限を緩和

政府・与党は、2017年度税制改正で、年収103万円以下の配偶者を持つ人の
所得税を軽減する「配偶者控除」の廃止を見送る方針を固めた。
今年度は年収制限の緩和など制度の見直しにとどめ、数年かけて存廃を検討する。
配偶者控除の廃止は女性の社会進出を促すうえで有効とされるが、
廃止で税負担が増える世帯もあり、慎重な議論が必要とした。

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同記事の内容では、配偶者控除の廃止は先送り、
当面の間、配偶者控除の対象者を年収150~200万円の範囲で
調整する方針だとされています。

今回ばかりは、廃止に向けて進むものと期待していた人達からは
落胆の声が上がっています。
9月中旬に前向き進める意向を示していただけに、
1ヶ月も立たずに断念する結果になってしまったようです。
一体何が起きたのでしょうか?

●関係者の発言を振り返ってみる

配偶者控除の廃止について具体的に動き始めたのは2年前にさかのぼります。

2014年3月 第1回経済財政諮問会議・産業競争力会議の合同会議
安倍総理「麻生大臣、田村大臣には、女性の就労拡大を
抑制している現在の税・社会保障制度の見直し及び働き方に
中立的な制度について検討を行ってもらいたい。」
と発言され、議題としてあがっていた配偶者控除の見直しについて
検討を進めてもらいたい意向を示しました。

しかし、なかなか調整がつかなかったためなのか、
実際手付かずで遅々として進まなかったところ、
2016年8月の第3次安倍第2次改造内閣の発足で
「働き方改革」担当大臣が任命され、テコ入れが入ります。

2016年8月下旬 自民党 宮沢洋一税調会長
「所得税の久しぶりの大改革を考えている。
配偶者控除の見直しが一つの柱だ」と表明しています。
この発言が配偶者控除廃止に向けた最初の表明となりました。

2016年9月14日 自民党 茂木敏充政調会長
「配偶者控除の見直しについて、年末の税制改正大綱に盛り込み、
来年の通常国会での改正を目指したい」と述べ、
同時に夫婦控除の導入についても進める意向を示しました。

また、同時期に自民党の宮沢洋一税調会長も
「女性に社会進出を果たしていただくための
後押しも必要になってきている」と述べています。

2016年9月16日 麻生太郎財務相
茂木政調会長の発言を受けて「政調会長から(財政改正の話が)きたのは
過去何十年で初めてだ。『茂木さんは税調会長になったのか』
と思った人もいると思う」と強烈に皮肉っています。

2016年10月4日 麻生太郎財務相
配偶者控除の見直しについて
「現時点で決まった方針があるわけではない」
との見解を改めて示しています。

2016年10月6日 配偶者控除廃止見送りの新聞報道

2016年10月6日 菅義偉官房長官
新聞報道を受けて「政府と与党の税制調査会で議論が
進められているところであり、現時点で決まった方針があるわけではない」
と報道を否定しました。

また、「配偶者控除は配偶者の労働を抑制する効果があるとの指摘がある一方、
家族の助け合いや家事における子育てに対する配偶者の貢献を
積極的に評価すべきだとの声があるのも事実だ」と指摘し、
「丁寧な国民的議論が必要であり、引き続き政府・与党の税制調査会で
しっかり検討して頂きたい」と述べています。

2016年10月6日 自民党 宮沢洋一税調会長
「(配偶者控除の転換には)厄介な話がたくさんある」
「17年度の改正だけで全て(の改革)が終わるとは考えていない」と述べ、
先送りを示唆したと報じられています。

2016年10月9日 自民党 茂木政調会長
配偶者控除の見直しについて「年末にかけて議論する。
実質的に103万円の壁を撤廃するのが必要だ。現状維持はない」と述べ、
あくまでも推進する意向を示しています。

公明党の石田祝稔政調会長も「今のままはあり得ない。
年末までの税制改正で具体的な姿を出せるか、
議論していかないといけない」と語っており、
一部では公明党が反対しているのでは?
との憶測記事もありましたが、それを否定した格好です。

●なんでもめてるの?

それぞれの発言を時系列で並べてみると、
政府が慎重な発言、与党が前向きな発言をしているように見えます。
本来であれば、総理が前向きな検討を指示していましたので、
政府から積極的な発言が出てきそうなものなのですが、
一体どうしてもめているのでしょうか?

そもそも、配偶者控除の廃止・夫婦控除への移行については、
前回の記事でご紹介した通り、増税となる人と減税となる人が
それぞれ出てくることになり、かつ実質増税となる人の方が
人数的に多くなりそうな政策です。

そのため、有権者の反発を恐れて
慎重になるのはある意味当然と言えるでしょう。

では、与党側が積極的な発言をしているのはなぜでしょうか?

論功行賞を狙って与党幹部が積極発言をしているとの見方もありますが、
こうした揉め事を演出することでニュース的な話題性を呼び、
国民的議論に持ち込もうという意図
があるのではないかと思います。

これまで、配偶者控除廃止については
既定路線として捉えられる傾向でしたので、
国民的な議論にはなりづらい環境でした。

しかし、このようにもめている状況を演出することで、
反対派の意見も取り上げられるようになり、
議論が深まることになると同時に、国民への周知も広がります。

例えば、民進党の発言を見てみると・・・
民進党 蓮舫代表
配偶者控除廃止見送りの報道について「本当であれば非常に残念だ。
断念ということであれば、『同じ女性でも働き方によって
税制に区別があるものを是正しよう』という姿勢に後ろ向きな与党の姿だと思う。
私たちとしてはどういう形で提案できるのか、党の税制調査会で議論していきたい」
と対案を提示する意向を示しています。

このように、あえて政府・与党の不一致を演出することで、
野党からのツッコミや対案を促し、
話題性を高めたいと言うのが狙いなのではないかと思うわけです。

そうした意味では、配偶者控除廃止が見送られたわけではなく、
今後の議論次第ではどうなるかわからない状況だと言うことです。

以上、いかがでしたでしょうか?
今回の報道を見て驚かれた方も多くいたと思います。
しかし、全体の発言を俯瞰してみると推進派と慎重派が
それぞれの発言をしており、この報道自体が
拙速であったことがわかると思います。

実はこの報道を出るように仕向けたのも政府・与党であり、
話題作りの演出だったのではないかと勘繰ってしまいます。

いずれにしても、我々国民としては
しっかり今後の動向を見据えていくことが大切だということでしょう。

それでは、今回の報告は以上です。
次回、また宜しくお願い致します。